2019年度 活動レポート 第182号:株式会社タケショー

2019年度活動レポート(一般公募コース)第182号

食品加工業における技術体験と交流

株式会社タケショーからの報告

株式会社タケショーでは、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、令和元年8月19日から8月23日までの5日間、日本の食品加工業の現場を知っていただくことを目的にプログラムを実施しました。プログラムには、ベトナム南部のメコンデルタ地域の産業、技術研究の中核をなすカントー大学より、学生4名及び教員1名を招へいしました。

タケショー本社にて

食品加工メーカー訪問、工場見学

海と山に囲まれ、食資源が豊富な新潟県は、米菓、日本酒、かまぼこなど様々な食品加工業が発展してきました。今回は、酒造メーカー様、米菓メーカー様、蒲鉾メーカー様等のご協力のもと、製造現場見学を実施しました。各社で取り扱う食品の特徴を説明いただき、製造ラインを見ることで、食品加工技術への理解を深めていただけたと思います。また、食品の安心、安全に向けた取り組みを学ぶ中、学生からも積極的に質問がでました。実際に食品を試食する機会もあり、そのおいしさや加工技術に驚いている様子がとても印象的でした。

タケショー製造室見学の様子

官能評価体験

食品開発において、官能評価は重要な役割を果たします。また、さまざまな手法が存在します。プログラムでは、当社における取り組みと共に、官能評価手法の解説を行いました。また、実際に五味(甘味、塩味、旨味、酸味、苦味)試験を体験していただきました。日本人により発見された味覚とされる「旨味」は、ベトナム人にとっては理解が難しかったようですが、体験を通して、自身の味の感じ方の傾向を知る機会となりました。

グループワーク

グループワークでは、ベトナム人学生の他、日本人学生、当社社員による混合チームをつくり、テーマを「日本の食品を使った、ベトナム人向けの商品づくり」として取り組んでいただきました。ベトナム人が「おいしい」と感じるのはどんな味なのか、日本のどの食品を取り上げるのかなど、積極的に意見を交わし、最終発表に至りました。最終プレゼンテーションでは、ベトナムに豊富な、様々なフルーツを使った甘酒や、ベトナム人の味覚に合わせたインスタント味噌汁などのアイディアが出され、どのチームの発表もすばらしいものでした。

グループワークの様子。皆さん、積極的に取り組んでいました。
中間プレゼンテーションの様子
中間プレゼンテーションでは、他のチームからアドバイスを受けました。

レセプション

すべてのプログラム終了後、参加者全員によるレセプションを開催しました。5日間という短い期間でしたが、参加したベトナム人と日本人との間にとても強い絆が生まれたように感じます。言葉では表せないとても貴重な時間を過ごすことができました。

交流プログラムを通じて、お互いの文化に対する関心や理解を高めることができ、大変有意義であったと感じます。帰国後も、ベトナム現地にいる当社社員を参加学生が訪ねてくださるなどの交流が続いていることが、それを物語っていると思います。

今後も、両国の若者の友好的な関係がますます発展することを願っています。

最後に、この活動を行うに当たり、様々にご支援下さいました「さくらサイエンスプログラム」に、心よりお礼申し上げます。

最終プレゼンテーション後の様子
皆さん緊張がほぐれ、とてもリラックスした表情になりました。