2019年度 活動レポート 第121号:群馬工業高等専門学校

2019年度活動レポート(一般公募コース)第121号

科学技術交流と先端技術視察によるモンゴルの3高専と群馬高専の交流

群馬工業高等専門学校からの報告

さくらサイエンスプログラムにより、群馬工業高等専門学校とモンゴル3高専との「科学技術交流と先端技術視察によるモンゴルの3高専と群馬高専の交流」を行いました。

令和元年10月6日(日)から10月13日(日)までの8日間(台風19号の影響により1日延泊)、モンゴル3高専の学生10名と教員1名が、研修を目的に来日しました。本プログラムでは、エンジニアを目指すモンゴル国の若者に対して交流の場を提供し、日本の科学技術に対する理解を深めることを主な目的として行いました。各種企画をベースに体験型学習をし、実際に実習を行うとともに、日本の先端技術の視察を行いました。

① IT・電子・メカトロニクス・物質に関連する科学技術のテーマを体験及び実習

群馬工業高等専門学校の4学科では、IT・電子・メカトロニクス・物質に関連する科学技術のテーマに基づいた体験及び見学ができる研修内容を設定し、モンゴル3高専生が以下の実習を行いました。

  • 3DCGアニメーションを作成し、最新のIT技術を体験しました。
  • さらに、光学式モーションキャプチャを体験し、身体動作計測の原理を理解しました。
  • マイクロコンピュータによる簡単なプログラムや電子回路の作成を行い、原理の理解を深めました。
  • ロボットキットによるメカトロニクス体験を行い、ものづくりの基本を学びました。
  • 蛍光と化学発光の観察を行い、科学の興味を深めることができました。
3DCGアニメーションの制作
光学式モーションキャプチャの体験

学生たちは各テーマの内容に大変興味を持ち、研修に積極的に参加し、活発に意見交換をしました。

② ダムによる治水事業について学ぶ場として群馬県内ダム視察

八ッ場ダムを視察し、最先端のダム治水事業を見学しました。八ッ場ダムの機能と建設するまでの長い歴史と工事の大きさに、学生たちは深く興味を持ちました。また、さくらサイエンスの終了後、台風19号の影響により満水になったダムの写真を、さくらサイエンスの研修生に送りました。

八ッ場ダムの建設現場の見学

③ 富岡製糸場、日本科学未来館の見学

近代日本の産業発展の学び場として富岡製糸場、先端技術の広報の場として日本科学未来館を見学しました。特に、モンゴルの女子学生たちは当時富岡製糸場で勤務した女性職員の勤務条件などに興味を持ちました。日本科学未来館では人間型ロボットであるアシモのパフォーマンスに驚きました。

富岡製糸場の見学

本プログラムに参加したモンゴル3高専の学生たちは非常に熱心で、先端技術体験、日本の文化体験は、彼らにとって様々な方面から日本という国を知る機会になったことと思います。このような貴重な国際交流は、さくらサイエンスプログラムがなければ実現できなかったことであり、ご協力いただいた関係者皆様にお礼申し上げます。

日本科学未来館にて