活動レポート

2019年度活動レポート(一般公募コース)第090号

カンボジアの学生・教員が日本のICT最先端技術を体験

大阪府立大学現代システム科学域
准教授 林 佑樹さんからの報告

 さくらサイエンスプランの支援を受けて、2019年9月22日~9月27日の日程でカンボジア王立プノンペン大学(RUPP)の学生9名、教員2名を迎え、「システム発想型ICT最先端技術体験」をテーマとしたプログラムを実施しました。

【1日目】オリエンテーション、研究室ワークショップ

 空港から大学まで移動し、その後自己紹介を含むオリエンテーションを行った後に、大阪府立大学とRUPPの大学紹介を相互に行いました。午後は、瀬田・林研究室の学生による日本文化の紹介および、ICT技術に基づく知的学習支援システムに関する研究を紹介し、意見交換を行いました。

研究室ワークショップの様子

【2日目】関西ゲートウェイ見学、ナレッジキャピタル見学

 午前中は茨木市にある関西ゲートウェイを見学しました。ヤマト運輸が誇る巨大な物流ターミナルの探検ツアーに参加し、宅急便をはじめとする物流の仕組みについて理解を深めました。その後、グランフロント大阪にあるナレッジキャピタルを見学しました。同施設のアクティブラボでは企業や大学が提携して生み出された様々な科学技術が展示されており、施設内のスタッフ(企業人、クリエイター、研究者)に対して興味津々に質問を投げかけていました。

ナレッジキャピタル見学の様子

【3日目】研究室見学、植物工場研究センター見学、表敬訪問など

 午前中は、大阪府立大学大学院の人間社会システム科学研究科・中島智晴教授(AI技術を駆使したサッカーシミュレーションやヘルスケアシステム)、同研究科・佐賀亮介准教授(推薦システムやデータマイニング技術)、生命環境科学研究科・片岡道彦教授(微生物バイオサイエンス、バイオテクノロジー)の研究室を見学しました。

 午後は、最先端のICT技術を駆使した学内の植物工場研究センターを見学しました。1日あたり最大で6,000株のレタスを産出するための搬送ロボットや生育環境制御手法、最適化空調システムについて学びました。

 その後、本学の石井実学長顧問へ表敬訪問を行いました。また、大阪府立大学の前学長である辻洋理事と懇談し、大阪府立大学とRUPPの学生の間で日本とカンボジア双方の文化に関する情報交換を行いました。

研究室見学の様子

【4日目】システム発想型ワークショップ

 大阪府立大学のシステム発想型物質科学リーダー養成プログラム(リーディング大学院プログラム)の協力のもと、マーケティングの視点からビジネスプランの提案するシステム発想型ワークショップに丸一日かけて取り組みました。まず、システム思考とは何かを理解した後、3グループに分かれてターゲットとなるシステム(コーヒーメーカー、風呂場の床、ポータブルプリンタ)を決めました。その後、ホワイトボードを用いて提案システムのメリットや需要、競合相手やリスク評価を総合的に分析し、発表会を実施しました。同日夕刻からは、本学教員、学生との懇親会を開催しました。

システム発想型ワークショップの様子

【5日目】関西電力 中央給電指令所見学、姫路第二発電所見学

 関西電力株式会社の協力のもと、午前に関西電力所管内の全制御を司る中央給電指令所を見学しました。電気の使用量と発電量のバランスを保つ需要運用と、電気系統の監視・操作・指令を実現する系統運用の給電運用業務について、指令室の様子を実際に観察しながら説明していただき、その後質疑応答を行いました。

 午後は、関西電力所管内で最大規模の火力発電所である姫路第二発電所を見学しました。液化天然ガス(LNG)の受け入れから発電までの流れを説明していただいたあと、LNGタンクや気化器、発電設備を見学し、活発な質疑応答がなされました。

姫路第二発電所での集合写真

【6日目】帰国

 早朝に関西空港に移動し、別れを惜しみながら帰国の途につきました。

◆まとめ

 研修後のアンケートでは、全ての招へい者から「大変満足した(Very satisfied)」と評価を得ており、日本の最先端の科学技術体験を通して、カンボジア・日本の友好関係の一層の強化や人材育成に資する有意義なプログラムを実施できたと考えています。大変短い期間ではありましたがRUPPと本学の学生間でも深い絆が生まれ、互いに訪問し合う約束も交わされたようですので、継続した国際交流へと展開していくことが期待されます。

 最後に、このプロジェクトに携わった全ての皆さまに感謝いたします。特に学生の懇切な協力がなければ本プログラムの成功はあり得ませんでした、ここに感謝の意を示します。

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