活動レポート

2018年度活動レポート(一般公募コース)第416号

ネパール・トリブバン大学との交流:自然災害軽減科学交流プログラム

島根大学からの報告

 さくらサイエンスプランの支援を受けて、2019年2月28日〜 3月7日の8日間、ネパール・トリブバン大学の学生10名、教員2名 (うち1名は島根大の経費で招聘)が島根大の教員・学生と交流を行いました。この交流は2018年度から開始した、「島根大学ユネスコチェア:自然災害軽減」の活動の一環として行いました。

 プログラムの1日目と2日目、自然災害を理解する上での基礎となる日本・島根の地質について学び、島根大学の周辺の地質見学を行いました。ネパール人学生にとって初めて目にする火山岩、初めの海、初めて使う自動販売機と、初めてづくしの野外見学に学生さん達は大興奮の様子でした。

海岸沿いでの地層の観察風景。ネパールでは目にすることが難しい地層の観察に、みなさん真剣です。

 3日目には先端的減災科学についての講義を受講し、4日目には島根県内の防災・減災関連の施設等を見学しました。島根県東部での洪水対策として建設された斐伊川放水路、志津見ダムの見学では、広範囲に及ぶ防災対策指針、施設の特徴に強い関心を寄せると共に、そうした施設での環境対策にも驚いている様子でした。

雨の志津見ダムでの集合写真

 このほか、島根大学滞在中には、微動チェーンアレー法による地下探査の体験、河川や海での堆積物運搬の理解を深めるための水槽実験体験も行いました。地下探査の体験では、機器を設置するところから学生さん達に参加してもらいました。2時間ほどの体験で得られたデータについて議論が白熱しました。水槽実験の体験では、水中での堆積物の移動とそれによってできる水中地形の変化の様子を学生さん達は熱心に観察していました。

水槽実験観察。どんな地形が観察できるかな?

 プログラムが終わりに近づいた6日目、島根で学んだことについての発表会を実施しました。一人5〜7分という短い持ち時間の中で、参加したネパール人学生の皆さんは島根で見聞きした事柄のほか、自国の防災対策にこの知識をどう活かすのかについて発表しました。これに参加した日本人大学院生は、ネパール人学生の英語の流暢さに感銘を受け、英会話の学習により励む決意をしていたようです。

 参加学生の自然災害減災科学についての理解が深まり、また日本の減災対策への関心が大いに高まったことが確認できました。プログラムの合間には、松江市内では国宝の松江城なども訪問しました。初めて見る武士の姿に学生さん達は興味津々でした。

発表に向けて真剣に準備をする参加者

 プログラムの最後に、鳴門・淡路地区を訪問し、海の中の流れとそれに関連した施設や防災対策、野島断層の見学・阪神淡路大震災の記録に触れる野外見学を実施しました。出国直前の関西空港でも、その建設や防災対策について学びました。防災・減災科学づくしの交流プログラムをすべて予定通り、無事に終了することができました。「さくらサイエンスプラン」による今回の交流は、ネパール・日本の学生双方にとって、科学的側面、国際交流の側面で大きな刺激となったようです。教員同士の関係強化にもつながりました。関係者すべての皆様にこの場を借りて、厚く御礼を申し上げます

瀬戸大橋をバックに記念撮影。ここでも橋の建設や防災について学びました。
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