2018年度 活動レポート 第415号:群馬工業高等専門学校

2018年度活動レポート(一般公募コース)第415号

科学技術交流と先端技術視察によるモンゴルの3高専と群馬高専の交流

群馬工業高等専門学校からの報告

さくらサイエンスプログラムにより、群馬工業高等専門学校とモンゴル3高専との「科学技術交流と先端技術視察によるモンゴルの3高専と群馬高専の交流」を行いました。

プログラムの修了証を手に、セルゲレン総長を交えての記念撮影。

平成30年10月21日(日)から10月29日(月)までの9日間、モンゴル3高専の学生10名と教員1名が、研修を目的に来日しました。本プログラムでは、エンジニアを目指すモンゴル国の若者に対して交流の場を提供し、日本の科学技術に対する理解を深めることを主な目的として行いました。各種企画をベースに体験型学習とし、実際に実習を行うとともに、日本の先端技術の視察を行いました。

① IT・電子・メカトロニクス・環境・物質に関連する科学技術のテーマを体験及び実習

群馬工業高専専門学校の5学科では、IT・電子・メカトロニクス・環境・物質に関連する科学技術のテーマに基づいた体験及び見学ができる研修内容を設定し、モンゴル3高専生が以下の実習を行いました。

  • 3DCGアニメーションを作成し、最新のIT技術を体験しました。
  • マイコンボード「micro:bit」を用いた実験を行い、LEDの点灯や文字列の送信、センサ値の取得などの体験をしました。
  • ライントレースロボットと倒立振子を用いてロボットのパラメータを変更し、ロボットの動き方にどのような変化があるのかを観察しました。
  • 地震時の液状化や豪雨時の土石流といった地盤災害について学習しました。
  • 物質工学科の教育課程や卒業研究の紹介も行いました。
蛍光、化学発光に関する実験を体験(物質工学科にて)

学生たちは各テーマの内容に大変興味を持ち、研修に積極的に参加し、活発に意見交換をしました。

② ダムによる治水事業について学ぶ場として群馬県内ダムと企業視察

  • 綺麗な紅葉に染まった八ッ場ダムを視察し、最先端のダム治水事業を見学しました。八ッ場ダムを建設するまでの長い歴史と工事の大きさに、学生たちは驚きました。
  • 自動販売機やカーエアコンの大手企業である、サンデン株式会社赤城事業所を訪問し、企業紹介、工場見学、自販機ミュージアム、サンデンフォレストを見学しました。
  • 日本の飲料メーカーの大手企業である、サントリープロダクツ株式会社を訪問し、自動化設備された工場を見学しました。
ガイドの解説をうけながら、ダムの構造を学びました。(八ッ場ダムにて)

③ 富岡製糸場、東京スカイツリー、日本科学未来館の見学

  • 日本の優れた建設技術の学び場として東京スカイツリー、近代日本の産業発展の学び場として富岡製糸場、先端技術の広報の場として日本科学未来館を見学しました。
研修成果の発表に向けて、資料の作成です。
最終報告会にて。研修成果の発表の様子。

今回のコースに参加したモンゴル3高専の学生たちは非常に熱心で、先端技術体験、企業見学及び日本の文化体験ができ、様々な方面から日本という国を知る機会になりました。このような貴重な国際交流は、さくらサイエンスプログラムがなければ実現できなかったことであり、ご協力いただいた関係者皆様にお礼申し上げます。