活動レポート

2018年度活動レポート(一般公募コース)第371号

生命科学を学ぶ ‐持続可能な熱帯雨林再生のために‐

日本マレーシア協会からの報告

 当協会は、1990年代からマレーシア・サラワク州において、州森林局、地域の学校、国立マレーシア・サラワク大学(UNIMAS)の協力を得ながら、地域に居住する先住民とともに在来種であるにフタバガキ科の植林による熱帯雨林再生活動を続けています。

 本研修は、失われつつある熱帯雨林地域をフィールドに学んでいる学生たちが、生命科学(Life Science)の視点から多様なメカニズムを学び、21世紀に目指すべき持続可能な熱帯雨林の再生に必要な視点と知識および役割を理解し、先進的かつ実践的な能力を育成することを目的に実施しました。

<PCB処理センター>

 残留性、蓄積性、人や生物への毒性が懸念されるポリ塩化ビフェニル(PCB)の処理を見学しましたが、マレーシアでも最近PCBに関する事件があったこともあり興味深く見学していました。

PCB処理センターにて

<大阪市舞洲廃棄物焼却場>

 ゴミから発電している近代的な工場に感動していました。

<京都大学大学院人間・環境学研究科>

 留学や教育・研究に関する情報の説明を受けた後、研究室を訪問し、大学院生や大学関係者と昼食をしながら懇談しました。

京都大学正門にて

<大阪市立大学大学院文化研究科>

 留学に関する説明を受けた後、市立大学の学生の英語による研究報告会に参加し、意見交換をしました。

大阪市立大学にて

<高知大字農林海洋科学部>

 学部長の歓迎挨拶と学部紹介の後、枝重圭祐教授および松岡真如教授からDNAなどの生命科学に関する模擬講義を受けました。

<太平洋セメント株式会社/イーレックス株式会社>

 PKS(アブラヤシの廃ガラ)による高知発電所を見学しました。PKSは、サラワクでは使い道のない廃棄物ですが日本で有効に活用されていることに興味を持って見学していました。

アブラヤシの廃ガラによる高知発電所にて

<宇都宮大学農学研究科>

 当大学にはさくらサイエンス事業で毎回訪問しています。大学院農学研究科の大久保達彦教授から、先生のサラワクでの研究と大学の教育・研究に関する説明と留学に関する情報をいただきました。宇都宮大学は、5年前にさくらサイエンスで訪問したことをきっかけに、UNIMASとの大学間交流協定が締結され、学生たちの短期留学や教員の共同研究が始まっています。また、UNIMASから大学院に留学している先輩学生の案内で研究室を見学した後学生たちと交流をしました。

宇都宮大学大学院に留学中の先輩の説明

<高砂熱学工業株式会社>

 高砂熱学工業株式会社は今年度からCSR活動の一環でUNIMASに実験林を整備しています。技術室を見学するなどの交流をしました。

 研修の総括として、成蹊大字加藤茂教授による熱帯林の多様性に関する研修を受けました。研修最終日に外務省宮本南東アジア第2課長にご出席いただき、研修生による報告会を開催しました。2人一組になって、本研修で訪問した大学で得たことや初めて訪れた日本に対する感想などを含めて報告しました。

受講生の感想
  • 日本の進んだ文化と科学技術に大きな驚きを覚えました。この経験をマレーシアの発展に生かしたいと思います。
  • 今回受けた研修で研究に対する意欲が大いに沸きました。大学の先輩が留学して学ぶ姿を見て大きな刺激を受け、日本への留学に興味を抱きました。
  • 日本の大学の科学技術研究は、自己満足ではなく如何に社会に貢献するかに重きが置かれていることを実感しました。この研修で、常に社会・環境・国・そして人類のことを思いながら学びたいと思うようになりました。
  • さくらサイエンス事業には、大きな意義を感じるのでいつまでも続いてほしい。
pagetop