活動レポート

2018年度活動レポート(一般公募コース)第370号

エネルギー・環境問題への貢献を指向した材料化学に関わる日本ータイ学生交流

九州工業大学大学院工学研究院
中戸晃之さんからの報告

 標記のテーマで、2018年12月12日から8日間、タイ・コンケン大学から学生2名、若手教員3名、教員1名、タイ・ブラパ大学から学生3名、教員1名の合計10名を招へいしました。

 このプログラムは、日本-タイ間の材料化学系研究者の往来と研究交流の促進を目的としています。最近のタイの材料化学研究は、バイオマスなど環境調和型素材の利用やエネルギーデバイス開発が重視されるなど、その動向に日本と共通性があります。そのため、エネルギー、環境関連分野の研究をめざす若手を招へいし、日本の関連施設や研究室の訪問を主体とするプログラムを構築しました。申請段階では学生中心ということで打ち合わせていましたが、参加者を募る段階でタイ側の参加希望者が非常に多く、若手教員を含む形での招へいとなりました。

北九州エコタウンで記念撮影

 プログラムは、本学工学部応用化学科、生命体工学研究科、および山口大学理学部化学科の研究室見学など、北九州エコタウン見学、そして本学で開催した「Thai–Kyutech Mini Workshop on Nanomaterials 2018」への参加、で構成しました。

 プログラムの中でもっとも好評だったのは、研究室見学のようです。界面電気化学、ナノカーボン、バイオプロセス、生分解性高分子、医用複合材料、無機液晶、電気化学デバイス、粉体工学、バイオセンサ、有機合成、光触媒など、本学の化学・材料系研究室を幅広く見学させていただきました。

研究室見学
反応装置に見入る

 研究室によってはミニレクチャーや測定体験もあり、小規模な本学ではありますが、いずれの研究もエッジが利いたオリジナルなもので、参加者に大いに刺激になったようです。加えて、各教員の心意気のようなものも伝わったのではないかと思います。

研究内容に関するレクチャーを受ける

 山口大学の訪問では、気鋭の先生方による講義と研究室見学があり、理学部化学科ということで、工学部応用化学科とはひと味違う研究アプローチを見ることができました。

 また、北九州エコタウンの見学では、エコタウンセンターで事業の全体像の説明を受けた後、家電製品と自動販売機のリサイクル工場を見学し、日本の製品リサイクルの現状を学びました。

 最終日は、「Thai–Kyutech Mini Workshop on Nanomaterials 2018」へ参加しました。このワークショップは、本学の研究プロジェクトが主催したもので、プロジェクトが招へいしたタイVISTECの小川先生、NIMSの井出先生に学内若手研究者を加えた形で計画されましたが、本プログラムと時期が重なったことから、本プログラム引率者の先生方にも加わっていただいた講演会として実施しました。結果として、本プログラムと合わせて、化学分野においてタイ-本学間で複線的な交流を実現でき、有意義なワークショップとなりました。

 単年度のプログラムでしたが、日本を再訪したい、共同研究につなげたいという声も多く聞かれました。到着初日の夕食会ではタイ式の振る舞いを見せていた参加者が、出発前日の懇親会では日本風に盛り上がったのも印象的でした。次年度以降、今回の成果をもとに、日本-タイ間の交流を一層発展させるプログラム展開を考えたいと思います。

 最後に、招へいの機会をいただいた「さくらサイエンスプラン」、訪問を受け入れていただいた学内外の先生方、研究室、施設、煩雑な事務作業(過度に官僚的な規則の是正を強く希望!)を手伝っていただいた本学関係者に深く感謝いたします。

参加者からのリクエストにより、瑠璃光寺五重塔に急遽立ち寄り
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