2018年度 活動レポート 第354号:横浜国立大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第354号

日本における最先端の化学工学と安全工学の体験と実習

横浜国立大学からの報告

2019年2月16日~2月23日にかけて、ダナン大学化学工学科、石油工学科、食品工学科の教員1名と大学院生1名、学部生9名を迎えて、化学工学と安全工学に関する交流事業を行いました。

化学工学と安全工学に関する授業・演習と実験の他、次世代のエネルギーキャリアである水素を用いた、水素自動車MIRAIの試乗及び千代田化工建設株式会社の水素化/脱水素化反応プラントの見学なども行い、活発な議論を通して有意義な交流が行われました。

1)水素自動車MIRAIの試乗

本学の笠井尚哉准教授が次世代のエネルギーキャリアの水素を用いた技術システムである、水素ステーションと水素自動車についての技術概要とそれらの安全対策について解説し、その後、水素自動車MIRAIの試乗を行いました。次世代のエネルギーキャリアである水素とその安全対策の重要性と、水素に関する技術システムの有効性を学ぶ機会となりました。

MIRAIの試乗

2)有機ケミカルハイドライド法を利用した水素エネルギーの大規模貯蔵輸送システムに関する講演と水素化/脱水素化反応の実証プラントの見学

千代田化工建設株式会社の岡田 佳巳 技術開発ユニット 兼 水素チェーン事業推進ユニット 技師長から水素を安全かつ効率的に利用するための次世代のシステムである、有機ケミカルハイドライド法を利用した水素エネルギーの大規模貯蔵輸送システムに関するご講演を頂いた後、水素化/脱水素化反応の実証プラントを見学しました。水素を安全かつ効率的に利用するための有機ケミカルハイドライド法を利用した貯蔵輸送システムの必要性と有効性について学びました。

水素化/脱水素化プラントの見学

3)化学工学と化学産業に関する講義

本学の上ノ山周教授から「化学工学の最先端」というタイトルで、川村出准教授から「化学産業の最先端」というタイトルで、伊里友一朗助教から「プロセス設計」というタイトルで講義を行っていただきました。化学工学と化学産業における最新の研究と技術情報を学ぶことができました。

化学工学に関する講義

4)化学工学、安全工学に関する各種実験

本学の亀屋隆志准教授教授がヘンリー定数の測定に関する実験を、三宅淳巳教授と塩田謙人特任助教が爆発現象の解析に関する実験を、大谷英雄教授と小柴佑介技術専門職員が引火点測定に関する実験を、岡崎慎司教授と伊藤大輔特別研究教員が腐食現象の解析に関する実験を行い、化学プラントの安全確保に必要な知識を実際に体験することでより深く学ぶことができました。

安全工学に関する実験1
安全工学に関する実験2

5) さくらサイエンスプログラムの得られた知見に関する発表会

最終日には、さくらサイエンスプログラムで得られた知見をまとめ、参加学生からそれぞれ発表を行い、参加者全員でディスカッションを行いました。