活動レポート

2018年度活動レポート(一般公募コース)第335号

香川で確立した学際的な生活習慣病の予防・管理戦略の研修

香川大学からの報告

 ASEAN諸国では生活水準の向上に伴い、生活習慣病が共通の問題になっております。一方、香川県では、香川大学・県・医師会などが中心となり、さまざまな角度から生活習慣病、特に肥満や糖尿病の予防と改善に取り組んで成果を挙げています。2018年度はタイ(2名)、ミャンマー(2名)、マレーシア(2名)、カンボジア(2名)、ベトナム(2名)の5カ国から計10名の若手医師、看護師および教員等が参加して、香川の成果を体験・共有する8日間(平成30年12月2日~9日)の研修を行いました。

 プログラムの構成は以下の通りです。高松に向かう航空便の欠航によって急きょプログラムを組みかえるハプニングもありましたが、無事に全ての研修を終えることが出来ました。

<参加者によるカントリーレポート>

 プログラム冒頭にはカントリーレポートとして、5カ国の現状と各参加者の職場で実感している問題点について発表が行われました。講師と参加者間での論議によって共通の問題を認識することができました。この内容はビデオ収録され、本プログラムに係る関係者間で共有し、その後の研修内容の最適化に活用されています。生活習慣病に関していずれの国も共通の問題を抱えている一方、文化や宗教、経済的事情等によってかなりの差異が認められます。レポート後の論議では各国の先行事例や成功例も紹介され、本格的な研修を前に早速情報交換が行われました。また、参加者の結束力を高める絶好の機会となったように思います。

カントリーレポートの様子

<日本の生活習慣病の現状・健診・予防>

 日本での生活習慣病の現状について、香川大学教員による講義と香川県予防医学協会による講義・施設見学を行い、我が国における健診の精度と実施状況、およびその後の指導方法などに関する研修を行いました。

真剣に聴講する参加者

<生活習慣病の治療・合併症・リハビリ>

 日本における生活習慣病と、心臓や脳血管疾患等の合併症の状況について講義を受け、リハビリを専門とする病院での機能回復訓練を見学しました。参加者は日本の優れた医療器具や補助器具に加えて、医師や看護師、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士間の効率的な連携に感銘した様子でした。さらに肥満運動療法に関する講義を受けました。

リハビリ機器体験

<希少糖講義・生産工場見学>

 香川で生まれ培われてきた希少糖には、人の健康面で様々な機能があることが発見されています。世界の希少糖研究を先導する香川大学の研究実績に加えて、こうした希少糖がどのようにして作られ活かされているか、製造工場等を見学して学びました。参加者は多様な食品に希少糖が応用されていることに感嘆していました。

希少糖製品群に感激

<成果報告>

 研修の最後には、参加者それぞれが今回の研修で学んだ内容について発表を行い、教員や他の参加者等からの評価を受けました。アジア共通の課題に加えて、特にカントリーレポートで示された個々の課題に対してどのような解決策があるのか、熱心な討論が展開されました。

 今回の研修によって、参加者は香川における生活習慣病対策の効果を大いに認識したようであり、研修後も参加者と講師のコミュニケーションが継続されています。

香川大学正門前にて
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