活動レポート

2018年度活動レポート(一般公募コース)第328号

実データからのマイニング、解析技術に関する日中研究交流

山梨大学からの報告

 平成30年12月5日~12日、さくらサイエンスプランにより中国・南開大学計算機学院及び人工知能学院の修士・博士学生10名、同大学人工知能学部張瀚教授が山梨大学と理科学研究所を訪問しました。

 このプログラムを通して、双方の学生らは実データを対象としたデータ解析の効果的な適用事例に関する意見交換を行うことができました。また、日本の持つ最先端の基礎科学と計算機科学にも触れることにより、その視野を広げることができました。同時にウェブビッグデータマイニング、機械学習、人工知能などの分野で、将来的に長期的な共同研究発展可能な萌芽的なアイデアについても共有することができました。

 本プログラムは山梨大学大学院総合研究部李吉屹特任助教が担当し、同大学大渕竜太郎教授などコンピュータ理工学科の教員及び理化学研究所孫哲研究員らの協力を得て実施致しました。

<12月5日>

 中国南開大学より人工知能学院自動知能学科副学科長である張瀚教授、計算機学院と人工知能学院から選ばれた優秀な大学院生10名が来日しました。

<12月6日>

 理化学研究所革新知能統合研究センター(AIP、東京)を訪問し、理化学研究所革新知能統合研究センターにて本プロジェクトのオリエンテーションを実施しました。その後、AIPを見学しAIP趙启斌(Qibin Zhao)研究員による機械学習理論とアプリケーションに関する講義を聴講した後、意見交換を行いました。双方の教員と学生間で、機械学習分野の理論と応用技術の広範な議論を通し、学生はテンソル学習に関する有益な情報を得ることができました。また、理化学研究所孫哲研究員によるスーパーコンピュータアプリケーションなどに関する講義を聴講し、活発な意見交換がなされました。

理化学研究所革新知能統合研究センター(AIP)にて

<12月7日>

 理化学研究所(理研、埼玉県和光市)を訪問し、理研構内を見学しました。理研孫哲研究員よりスーパーコンピューター研究室、仁科加速器科学研究センターの説明を受けました。また、理研渡邊康研究員による日本加速器発展歴史などに関する講義を受け、議論しました。その後理研国際課の先生方による理研ギャラリーなどを見学し、理研の歴史、研究概要、研究成果等の説明を受けました。

理化学研究所(和光)を訪問

<12月8日-10日>

 山梨大学(山梨県甲府市)を訪問しました。滞在期間中、山梨大学コンピュータ理工学科学生と南開大学学生は、データマイニング、自然言語処理、バイオインフォマティクス、コンピュータビジョン、情報検索における各分野で研究交流セミナーを実施し、活発な議論がなされました。具体的には、南開大学から参加した各学生により、知識グラフに関する推論、ニューラル機械翻訳など、研究テーマに関する発表を行いました。

南開大学修士課程学生による発表

 また、両大学の学生同士は、「異分野領域における共同研究」に関するテーマでグループワークを実施し、議論や発表会を通し、お互い理解を深めることができました。最終日には、南開大学から参加した学生の発表の他、南開大学人工知能学院の張瀚教授、及びコンピュータ理工学科からは大渕教授と古屋助教がそれぞれデータ適合、3次元形状比較・検索に関する基調講演を行いました。

日中の学生によるグループワーク

<12月11日>

 科学教育の一環として国立科学博物館(東京)を見学しました。

国立科学博物館を見学

<12月12日>

 南開大学のグループは8日間の訪問を終え、帰国の途につきました。

 本プロジェクトを通して、もっとも大きな成果は、日本の大学や研究機関を訪問し、実データを対象としたデータ解析の効果的な適用事例に関する意見交換を行うことができたこと、及び日本の持つ最先端の基礎科学と計算機科学にも触れることにより、視野を広げると同時に、研究意欲を高め、研究活動を促進させるという学生たちの意識の変化であったと言えます。また今回の訪問により、南開大学の学生たちは日本の大学での就学・研究環境の実際について知り、日本の科学研究や社会文化について理解を深めることができました。

 また研究に関しては、双方の学生らはコミュニケーションを通して各自が行っている研究に関し、新規な情報を得ると同時に、将来的に両大学間の共同研究に発展可能な萌芽的なアイデアについても共有することができました。

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