活動レポート

2018年度活動レポート(一般公募コース)第323号

最先端木質科学を肌で感じる1週間
インドネシアの大学生・大学院生を対象とした1週間の体感プログラム

名古屋大学大学院生命農学研究科からの報告

 2019年1月28日から2月3日にかけて、インドネシア共和国・ガジャマダ大学から10名の大学生・大学院生が同大学Sri Nugroho Marsoem教授の引率によって名古屋大学大学院生命農学研究科を訪問し、「最先端木質科学を肌で感じる1週間」と題した1週間の科学技術交流活動プログラムを受講しました。森林資源が豊富で木材工業が国の基幹産業となっているインドネシアの大学生・大学院生に、日本における木質科学研究の一端を紹介することを目的として実施しました。

<1月28日>

 中部セントレア空港に到着し、名古屋大学学生とのウェルカムランチで交流を深めた後に、川北一人生命農学研究科長および下村吉治同副研究科長を表敬訪問しました。

川北一人生命農学研究科長らとの集合写真

<1月29日>

 山本浩之生命農学研究科教授から、日本における木材工業の最先端トピックや具体的な事例についての紹介があり、参加者から多くの質問が寄せられました。その後、木材物理学研究室を訪問し、最先端の電子顕微鏡設備等について学びました。午後は、木質廃材を熱圧縮処理することによって新規ボードが作製可能となるプロセスについて、簡単な実験を体験してもらいました。製造手順そのものは単純なのですが、廃材の利用可能性等について多くの知見が得られたようです。

研究室見学の様子

<1月30日>

 「分光学的手法に基づく果実非破壊品質評価」に関連した実験を行いました。分光手法の基礎理論を稲垣哲也講師らから学んだ後に、紙工作によって簡単な分光器を作成してもらいました。その後、実際の分光器を用いて濃度推定のための検量線作成やリンゴの糖度推定を行い、光を物質に照射するだけで成分が推定できる仕組みを理解しました。また、この方法が木材の水分や密度推定に有効な手法であることについても学びました。物理学の基礎理論が現場での測定に活かされていることが、たいへん新鮮であったようです。実験後に行われた生物システム工学研究室の訪問もたいへん興味深いものでした。

分光学実験の様子

<1月31日>

 福島和彦生命農学研究科教授から、木材の化学的利用や日本における木材産業のあり方についての講義が、その後、森林化学研究室および木材工学研究室を訪問して、木質科学の実験手法や解析方法についての知見を深めることができました。参加者からは、多くの質問が寄せられました。午後からは、日本の木造建築についての知見を深めるために、名古屋城を見学しました。名古屋城内に新しく建造された本丸御殿に強い感動を覚えたようです。残念ながら天候は良くありませんでしたが、参加者全員が学外見学を楽しみました。

名古屋城見学

<2月1日>

 大建工業(株)三重工場を見学し、日本における木質材料の製造工程や品質管理について学びました。インドネシアにも木質材料製造工場がありますが、その違い等についても体感できたとの感想がありました。午後は、伊勢神宮を見学しました。我が国固有の木造建築様式や文化について多くのことを学ぶことができました。

<2月2日>

 午前には、生命農学研究科内で今回の科学技術交流活動プログラムの感想や学んだことなどについて参加学生が発表し、最後に稲垣哲也講師が修了書を授与しました。

発表会の様子

<2月3日>

 一行はインドネシアに向けて帰国しました。

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