活動レポート

2018年度活動レポート(一般公募コース)第268号

インド理科大学(IISc)大学院生との日印ベンチャー生態系の比較研究

豊橋技術科学大学総合教育院からの報告

 さくらサイエンスプランの支援を受け、2018年12月9日~16日の期間、理系トップスクールのインド理科大学(IISc)の経営研究科院生10名(修士課程1名、博士課程9名)へのMOT(技術管理)研究の研修を実施しました。博士課程院生の2名は、理工系学士から直接、博士課程に進学し、修士課程の院生は同研究科でトップの成績です。

 同大からの受け入れは4回目になります。交流を通して、今年6月26日にはMOUを締結し、8月にはJSPS2国間セミナーを本学で1週間開催し(昨年5月にはIIScにて開催)、4月にはスズキ財団助成で同大からポスドクを1年間受け入れ共同研究を実施中です。

 研修の内容としては、12月10日(月)に、日本の「シリコンバレー」浜松市内の実態調査として、浜松ホトニクス中央研究所、スズキ歴史館、そして浜松起業家カフェを訪問し、光工学の先端的な研究開発、繊維機械・自動車の歴史的モデルの見学をしました。また、浜松市でのベンチャー創業の実態調査や創業支援の説明を受け、バンガロールのベンチャー生態系のプレゼンを行い、意見交換をしました。

写真1 浜松ホトニクス中央研究所の見学(12月10日)

 12月11日(火)には、世界的な自動車産業集積である豊田市内の堤工場でのトヨタ生産方式の現実の見学と、豊田市ものづくり創業拠点SENTANでの豊田市産業集積の説明を聞き、バンガロールのベンチャー生態系のプレゼンを実施し、施設内見学を行いました。下請けシステムで有名な地域でのベンチャー育成の実態・支援制度とバンガロールのベンチャー生態系との比較の議論をしました。

写真2 SENTANでのプレゼン(12月11日)

 12月12日(水)・13日(木)は午前中、リアルオプションとファイナンスの各授業で本学学生にプレゼンし、学生と意見交換を行いました。また、12月14日(金)の午前中は、学内半導体研究施設EIIRISのクリーンルーム内の見学をし、先端的な研究の説明を受けました。

写真3 EIIRISクリーンルーム内の見学(12月14日)

 そして、12月12日~14日の午後は、博士課程院生の個別の研究発表と、受け入れ研究室のポスドク研究者、博士課程・修士課程院生の研究発表とを交互に行い、互いの研究の切磋琢磨と、新しいアイデアの交換を行いました。異なる国の院生や研究者が類似の領域の中で、新しいアプローチや問題意識に触れて率直に意見交換するのは、学会・研究会とは異なる非公式な雰囲気の中で、自由闊達に質問・コメントを述べ合うことを可能にします。新しい見方の想起に有益と考えられます。インド人の中には特に数学モデリングで優れた能力を有する院生が多いように思われます。

写真4 ゼミでのプレゼン:インド側(12月13日)

 12月15日(土)は、エクスカーションとしてトヨタ産業技術記念館に出かけ、中部圏が繊維産業から自動車産業に円滑にシフトした状況について展示物を見ながら・触りながら肌で理解しました。また、午後は、大須観音に行き、インドから伝わった仏教の日本での定着の状況を中部圏のものづくりを支える一般市民の文化の中で理解しました。

写真5 大須観音への参拝(12月15日)
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