2018年度 活動レポート 第231号:横浜国立大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第231号

モンゴルの高校生が「これからの都市はどうあるべきか」をテーマに最先端の都市科学を学ぶ

横浜国立大学からの報告

2018年12月5日から12日までの約1週間、横浜国立大学国際戦略推進機構はさくらサイエンスプログラムの支援により、本学と大学間協定を結んでいる新モンゴル工業大学と同系列である、新モンゴル高等学校(モンゴル国)から、高校生10人と教員1名を受け入れました。

模擬講義の受講

参加者は「これからの都市はどうあるべきか」をテーマに、各分野の最先端の研究を担う本学教授陣が担当する6の特別講義を受講し、様々な視点から都市科学についての知見を得ました。また、講義と共に本学施設を使用した実験や実習を体験し、都市科学技術についても学びました。

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講義受講の様子(中村文彦教授)
「みんなを幸せにする都市交通とまちづくり」
写真2
実習の様子(都市基盤分野)
写真3
研究室の見学

フィールドワーク

千葉ニュータウンの視察では、都市科学技術の実践への応用を実際に見学・調査することで、模擬講義で学んだ技術が、生活の場でどのように用いられているのかについて学習を深めました。

写真4
フィールドワークで訪れた千葉ニュータウンでの集合写真

科学館見学

参加者は、休日を利用して「TEPIA先端技術館」と「日本科学未来館」を見学し、日本の最先端の科学技術に広く触れました。「日本の高度な科学技術が集まっていてすごいです!」と言いながら、施設内の展示物を熱心に体験したり見学していました。また、移動中のバス車窓から、近代都市・東京を見学し、日本の街並みや人々そして文化への理解を深めました。

文化交流

初日の交流会では参加者が本学学生および教職員に対し、モンゴル国と新モンゴル高等学校について日本語で詳しく紹介しました。また、現在本学に留学中である新モンゴル高等学校出身者を含むモンゴル人留学生から、本学での留学生活について話を聞いたり、日本留学を目指す上でのアドバイスを受けました。

都市基盤及び環境リスク共生学科の学生ワークショップでは、ディスカッションを通じて日本人及び日本文化への理解を深めつつ、各学科の特色や学べる内容について熱心に耳を傾けて聞く姿が見られました。

プログラム最終日の研修発表会では、参加者は3グループに分かれ、本研修で学んだことを模造紙とパワーポイントにまとめて詳しく説明しました。最後に、モンゴルの美しい民族衣装を身に纏った参加者達と本学の関係者が交流の証に記念撮影をしました。

参加者の声

  • また日本に行きたい、日本語をもっと勉強したい。
  • 横浜国立大学で受けた講議の内容は難しい所もあったけれど、とても興味深かった。
  • 日本語の専門用語もたくさん覚えて日本に留学して色々学びたい、そして、モンゴル国を今よりもっとよくしたい。

今年選抜された日本語及び英語能力に長けた参加者達は、ほぼ全員が日本留学を希望しており、モンゴルの具体的な社会問題等を背景に、大学で自分自身が学びたい内容が具体的にありました。少ない日数ではありましたが、本学での模擬講義等の体験や、本学在学中のモンゴル出身の先輩達との交流により、参加者は、自分自身の希望する日本留学のイメージをしっかり掴んでいたようでした。

また、本学学生からは、流暢な日本語で母国について説明した上、堂々と自分の意見を言うことができるモンゴルの高校生の姿に驚き、非常に良い刺激になったとの声も聞かれました。

当プログラムへの多大なご支援を誠にありがとうございました。

写真5
学食での様子