活動レポート

2018年度活動レポート(一般公募コース)第222号

インドネシアとの次世代マテリアルズデザイン共同研究に向けた持続的ネットワークの構築

三重大学からの報告

 本プログラムは昨年度に引き続き2回目の開催となります。私達がこれまでに開発してきた「表面界面系量子ナノマテリアルデザイン手法」を基に、当該分野に強い興味を持つアジア地域の大学院生を招へいし、次世代の薄膜系マテリアルデザインに関するアジアンネットワークの持続的継続基盤を構築することを目的としています。昨年度はインドネシア・バンドン工科大学の大学院生を本学に招へいし、本年度は、インドネシアとの持続的ネットワークの構築を図る目的で、2018年10月16日から10月24日まで、バンドン工科大学大学院生3名及びガジャマダ大学大学院生3名を招へいしました。

 本学到着後に開講式、翌日に本プログラムの内容や日本滞在のオリエンテーション、材料科学と材料設計手法に関する解説、第一原理計算手法等の講義を実施しました。本学大学院生の協力のもと、入力ファイルやプログラム実行のためのシェルスクリプト、データー処理のためのプログラムの作成など、UNIX計算機利用に関する初歩から実習を始めました。

写真1 計算機利用の実習と電子構造計算の方法を習得している様子

 3日目から本学大学院生と超薄膜・ナノスケール構造体の材料設計に関する意見交換会を行い、磁性超薄膜のバンド構造と垂直磁気異方性に関する共同実習・研究を実施しました。磁性超薄膜は次世代スピントロニクスデバイスの鍵となる材料で、自ら種々の材料のバンド構造を計算することにより、物性を系統的に理解することができました。

写真2 招へい院生と本学大学院生の共同作業。課題をほぼ終え、和んでいる様子

 本学工学研究科及び本学卓越型「特異構造の結晶科学」リサーチセンター内の研究室見学を行いました。電池研究に関する歴史と展望などの解説を受け、実際にチャンバー内でリチウム電池を作製し、最先端電池に触れることができました。また、窒化物半導体について解説を受け、クリーンルームで窒化物半導体の結晶成長や光デバイス作成の現場を見ることができ、光エレクトロニクスの最先端も経験できました。

写真3 本学卓越型「特異構造の結晶科学」リサーチセンター内研究室の見学。
窒化物半導体結晶成長の現場を見学

 本学地域イノベーション学研究科主催の国際ワークショップにも参加し、本学学長及び工学研究科長を表敬訪問しました。週末には京都と伊勢を訪問し、日本や三重の特色ある地域・歴史に触れることができました。最終日には成果報告会を開催し、本プログラムを終えました。

写真4 成果報告会の様子

 10日間は非常に短い期間でありましたが、最終目標であるマテリアル・アジアン・ネットワーク構築の第一歩を踏み出すことができました。本プログラムをきっかけに大学院生間の個人的な付き合いも始まっています。本学大学院生も研究留学の目的でバンドン工科大学とガジャマダ大学に短期滞在し、共同研究のみならず現地大学生との交流・相互理解、地域・生活文化に直接触れるなど素晴らしい経験を積むことができました。11月上旬には先方大学でワークショップや特別講義を開催するなど大学間のネットワーク構築にも寄与できました。最後に貴重な機会を与えてくださった、さくらサイエンスプランにお礼を申し上げます。

写真5 修了式後の全体写真
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