活動レポート

2018年度活動レポート(一般公募コース)第119号

中国の大学院生が日本の植物科学の基礎研究から社会実装までを学ぶ

奈良先端科学技術大学院大学からの報告

 奈良先端科学技術大学院大学では、さくらサイエンスプランの支援を受け、2018年8月15日〜22日の日程で植物科学研究に従事する福建農林大学の教員一名(Yuan Qin教授)および大学院生ほか9名を日本に招へいしました。

 福建農林大学の学生たちは、基礎研究技術交流を目的として、奈良先端科学技術大学院大学が位置するけいはんな地区を中心とした植物研究の現場を訪問しました。具体的には、日本の植物研究を牽引する研究拠点である奈良先端科学技術大学院大学、ゼニゴケ研究の世界的リーディング拠点の一つである神戸大学に加え、大阪府立大学の植物工場およびサントリーワールドリサーチセンター(公益財団法人サントリー生命科学財団)を訪問し、基礎研究技術だけでなく、応用研究から社会実装までの日本の最先端システムと取り組みを学び、さらには各大学の大学院生との交流を通して、日本で学ぶ・研究することの実際に触れました。

<1 奈良先端科学技術大学院大学での研究交流>

 奈良先端科学技術大学院大学では、植物研究を行っている8つの研究室を訪問し、各研究室の最新の研究成果の紹介を受けました。プログラムの最初に当たっていたため、学生さんたちも緊張している様子でしたが、次第に活発な質問が出るようになり、議論も盛り上がりました。また、奈良先端科学技術大学院大学在学中の留学生たちとの交流会を開催し、「日本に留学すること」について生の声を交換し、親交を深めました。

写真1 研究室ごとの研究紹介の様子
写真2 奈良先端科学技術大学院大学在学中の留学生との交流会後の集合写真

<2 神戸大学での研究交流>

 神戸大学では、ゼニゴケ研究を牽引する研究者の1人である石崎公庸准教授の研究室を訪れ、セミナーおよび研究室見学、交流会を行いました。ゼニゴケ研究の最先端に触れ、みな熱心に意見を交換していました。

<3 大阪府立大学での植物工場見学>

 大阪府立大学では、福田弘和教授から植物工場システムについて説明を受けた後、実際に稼働中の植物工場を見学しながら技術説明を受け、議論を行いました。学生たちからは、植物工業の先端的なクリーンシステムに感動したとの声があがりました。

写真3 植物工場内部での見学の様子

<4 サントリーワールドリサーチセンター>

 サントリーワールドリサーチセンターでは、企業における研究活動について理解を深めました。また公益財団法人サントリー生命科学財団の村田純博士、小山智嗣博士からは、植物分野で財団が進める基礎研究について紹介がありました。研究内容と共に、大学とは異なる環境での研究スタイルについて理解を深めました。

写真4 サントリーワールドリサーチセンター到着

 プログラム参加者にとっては、今回がはじめての訪日となりました。プログラムの合間には日本人学生や日本に留学中の外国人学生との交流、また奈良や京都、大阪訪問のチャンスもあり、日本での生活や文化に直接的に触れる良い機会になったと思います。

写真5 奈良公園の鹿とも触れ合いました

 プログラム終了後、福建農林大の学生たちからは、「日本で学生生活を送ってみたい」「研究員として日本で働きたい」との声が多くあがりました。今回の研修によって実体験した日本の研究技術や研究環境の情報を活かし、さらなる自分の研究の発展を目指して欲しいと思います。

 最後に、今回の研修プログラムに支援いただいたさくらサイエンスプラン、またご多忙な中、こころよくご協力いただいた奈良先端科学技術大学院大学、神戸大学、大阪府立大学、公益財団法人サントリー生命科学財団の関係先生方に心より御礼申し上げます。

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