活動レポート

2018年度活動レポート(一般公募コース)第070号

バングラデシュとの基礎理学における人材育成ならびに学術交流基盤の持続的構築

奈良女子大学理学部 化学生物環境学科 環境科学コース
高須夫悟さんからの報告

 平成30年7月24日から同年8月1日にかけて、奈良女子大学の協定校であるバングラデシュのチッタゴン大学から大学院生10名と教員1名を招へいし、さくらサイエンスプランの科学技術体験コースによる学術交流プログラムを実施しました。

 チッタゴン大学からの今回の参加者は、森林環境学専攻(7名)、統計学専攻(1名)、数学専攻(2名)の3専攻に所属する大学院生10名と、森林環境科学研究所所属の教員1名です。参加者の専攻は異なりますが、いずれの学生も実データの統計処理および数理的解析に長けた学生であり、本プログラムでは受入れ機関である奈良女子大学大学院博士前期課程・化学生物環境学専攻・環境科学コースで行っている数理的手法等に関する講義ならびに計算機実習に取り組みました。

写真1 計算機実習中の一コマ

 具体的な活動内容としては、非線形力学系としての個体群動態の数理と惑星大気に関する講義、ならびに計算機を用いた数値シミュレーション実習を実施しました。最終日には自ら選択したテーマに関する発表会を行い、今回のプログラムで学んだ知識・技術をチッタゴン大学大学院での研究に活かす経験を積みました。特に計算機を用いて力学系を数値的に解く経験は、座学で学んだ知識を確認・実践する機会としてとても好評でした。また、丸1日以上を掛けて、課題テーマ選定の議論、モデルの解析ならびにプレゼン資料の作成に取り組んだことは、未解決の問題に如何に取り組むか?という研究を行う上での重要な経験になったと考えています。

写真2 計算機実習中の数値シミュレーションに取り組むチッタゴン大学の学生達

 これらのプログラムには奈良女子大学の学生も参加し、チッタゴン大学学生と共に英語による講義・計算機実習に取り組みました。奈良女子大学は教育の国際化にも力を入れていますが、本プログラムは日本人学生にとって英語で聞き・考え・自分を表現する貴重な体験になりました。チッタゴン大学の学生は英語に堪能であり、彼女たちとの交流を通じて本学学生のグローバル化への意識が高まりました。

写真3 最終課題の準備に取り組むチッタゴン大学の学生達

 学術的な交流にとどまらず、本学学生による奈良案内や、キャンパス内での複数回の夕食バーベキューを通じて本学学生との交流も進み、日本人学生にとってバングラデシュという国の存在が身近に感じられる良い機会になったと考えています。

写真4 バングラデシュ料理のビリヤニ(炊き込みご飯)を料理してもらい、
本学学生と交流しました。

 昨年度に引き続き、本事業によるチッタゴン大学からの招へいは今回で2度目となりますが、昨年度には無かった統計学専攻と数学専攻からの参加者があり、本学とチッタゴン大学との学術的な交流基盤がいっそう強化されたと感じています。

 昨年度の本事業による招へいの後、チッタゴン大学から学生1名が本学に留学しており、今回の招へい後も来年度以降の本学への留学希望が既に届いていることから、本事業を通じて両大学間の持続的学術交流基盤が確実に形成されつつあります。この場をお借りして、本プログラムを支援していただいたJSTに厚く御礼申し上げるとともに、是非とさくらサイエンスプランを今後も継続して頂けることを強く希望します。

写真5 最終日前日のお別れパーティーにて着物を着たチッタゴン大学学生とサリーを着せてもらった本学学生
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