2017年度 活動レポート 第194号:宮崎大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第194号

インドネシアの大学生が日本の廃棄物処理や資源循環に関する最先端技術を学ぶ

宮崎大学からの報告

さくらサイエンスプログラムの支援を受け、平成29年12月4日~13日に、宮崎大学工学部がリンケージプログラムの学生を受け入れているインドネシア・バンドン工科大学より、学生10名、教員1名を招へいしました。

招へいしたのはバンドン工科大学都市計画学科に所属し、水供給設備や下水処理、廃棄物処理などの都市基盤施設に関する研究を行っている学生です。招へい者には、日本の廃棄物処理や資源循環に関する最先端技術を見聞してもらうこと、日本の文化や宮崎大学の学生との交流を通じて、宮崎大学や日本の魅力を体験してもらうことを目標としました。

廃棄物処理施設見学

宮崎市内のごみ処理施設(エコクリーンプラザみやざき)、下水処理施設(宮崎処理場)、堆肥化施設(国富クリーンセンター)を見学しました。エコクリーンプラザみやざきでは、焼却施設、リサイクル施設、最終処分場を見学しました。日本の廃棄物処理施設が非常に清潔に管理されていることや、多くの資源を機械的に回収していることを理解してもらいました。また、そこには住民の分別協力が重要であることを紹介しました。

写真1
エコクリーンプラザ見学風景
写真2
エコクリーンプラザ見学風景

宮崎処理場では、家庭からの下水がどのように処理されているか、さらに資源やエネルギー回収を行う仕組みについて説明を受けました。国富クリーンセンターは、日本でも珍しい家庭系生ごみを含む有機性廃棄物の堆肥化を行っている施設で、インドネシアのような途上国でも展開が期待できる技術です。

写真3
 
写真4
 
写真11
宮崎処理場見学風景

研究室でのラボ実験体験

2日間にわたり、工学部社会環境システム工学科関戸研究室で、焼却残渣を利用した固化体からの有害物質の溶出量測定とXRFによる残渣中元素含有量測定を行いました。実験に先立ち、日本の廃棄物処理の概要について講義を行い、日本の一般廃棄物の約80%が焼却処理され、そこから焼却残渣が発生していることを説明しました。

写真5
実験風景
写真6
試料調整風景
 
写真7
XRF測定準備

共同セミナー

招へい学生および関戸研究室の日本人学生、留学生が現在行っている研究の概要を、それぞれ発表し、質疑を行いました。日本人学生は初めての英語発表を行う学生もいましたが、チャレンジしてもらいました。研究内容について活発に質疑応答を行うことができました。

写真8
 
写真9
 

合同セミナー風景

日本文化体験

日本の自然と文化を体験する目的で、宮崎県高千穂町に1泊2日のホームステイを実施しました。サポートとして宮崎大学学生も付き添い、4つの民家に分かれ、ホストとともに夕食を作り、温泉や夜神楽を体験しました。2日目は高千穂峡や高千穂神社を訪れ、日本の神話や文化などを学んでもらいました。

写真10
高千穂での日本文化体験

以上のほかにも、宮崎大学工学部内の研究室訪問、大学施設見学、フェアウェルパーティーを行い、宮崎大学や日本文化の魅力を伝えることができたと考えています。