2017年度 活動レポート 第110号:金沢工業大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第110号

アジアの若者と共に、グローバルな視野と体験の学びを促進する

金沢工業大学からの報告

2017年9月7日~9月16日の日程で、シンガポール、タイから学生を招へいし、交流プログラムを実施しました。

本プログラムでは、2017年3月にも、タイのチェンマイで実施したラーニングエクスプレスの現地活動で協働した、シンガポールとタイの学生を招へいしています。

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学長・校長への表敬訪問

今回はその事後活動として、現地で創出された課題解決案を協働で具体化することを目指し、現地で実施した3つのテーマの内、2つに絞って製作活動を実施しました。

9月8日から9日にかけて、国際交流学生プロジェクトメンバーと共にタイ現地での導入を目指すプロトタイプ製作のブリーフィングを行いました。ラーニングエクスプレスで考案したアイデアを「汎用性」「実用性」「現地での生産性」の3つの基準をもとに見直し、本学の「工学技術者を育てるための環境」である夢考房を活用し、タイ現地にフィードバックすることのできるプロトタイプ製作のディスカッションを行いました。

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作業の場となった「夢考房」前で記念撮影

招へいされた学生たちにとっては、自分達が実際に現地で携わったプロジェクトのアイデアの具体化を図る機会であり、活動に対して非常に前向きな態度と、高いモチベーションをもって活動に取り組みました。学生達はアイデアを出し合い、スケッチやダンボールなどを用いて簡易的なモックアップを製作し、活動は非常に熱気あるものとなりました。

9月11日から13日にかけて、学生達はディスカッションを繰り返しながらアイデアの洗練化を図り、可能な限りの木工や金工によるプロトタイプ製作活動を行いました。製作には本学の技師の協力のもと技術的意見交換を行い、国際交流学生プロジェクトメンバーが必要に応じて通訳となり作業が進められました。

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技師と共に木工作業

国際交流学生プロジェクトメンバーにとっては、より専門的な英語運用能力の重要性を実感する機会となりました。また、他者へ自分の意見を効果的に伝えるために、言葉だけではなくスケッチやジェスチャー、伝えたいことを即座に簡易モックアップにして表現するなど、コミュニケーション能力に磨きをかける機会となりました。

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ブリーフィングの様子

9月14日は、招へい学生と国際交流学生プロジェクトメンバー学生による最終成果発表会を開催しました。本学学園関係者やものづくり、国際交流活動に興味がある学生達が集まる中、招へい学生と本学学生が製作したプロトタイプ、文化的な学びについて、英語と日本語を交えて発表しました。発表後には全員に修了証が授与され、招へい学生達は達成感あふれる笑顔で発表会を終了しました。

短期間ではありましたが、技術交流・文化交流を通して本プログラムが招へい学生にとって新たな学びの機会となってくれたことを願います。また同時に、参加してくれた学生達が新たなグローバルネットワークを構築し、今後の学びや将来のキャリア形成においても視野を広げる有意義な経験となってくれたことを願います。

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宿舎での夕食風景
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黒塗り盆に蒔絵を施す(蒔絵体験)

最後になりましたが、このような学生の交流とグローバルな視野と体験の学びを促進させることができましたのは、さくらサイエンスプログラムのご支援の賜物でございます。プログラム実施関係者を代表し、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。