2017年度 活動レポート 第66号:日中協会

2017年度活動レポート(一般公募コース)第66号

科学技術の研究成果を社会に生かす取り組みについて学ぶ

日中協会からの報告

(一社)日中協会では、平成29年8月20日~26日の日程で、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、甘粛省生産力促進センターと同科学技術発展促進センター、同高度新技術創業サービスセンター等の機関から15名の研究者を招へいしました。

科学技術は、私たちの日常生活に深く影響を与え、経済社会の発展にとって最も重要な基盤です。科学技術の研究開発を継続するとともに、早期に研究成果を産業化することにより、研究成果を現実社会の価値へと顕在化することができます。

しかし、研究成果を産業化するのは困難なことが多いのも事実です。本プログラムは、中国での関連分野である甘粛省生産力促進センターの研究員15名が、科学技術の産業化、科学技術に対する総合サービス、プロジェクト企画、企業サービス、知的財産権の活用などについて、日本の関係機関と相互交流することを目的として、立案されました。

本交流を機に、科学技術の産業化に寄与できることを期待します。

★交流活動概要

<8月20日>

東京羽田国際空港に到着後、夜に当協会によるオリエンテーションを開催しました。オリエンテーションでは、全員の自己紹介と当協会の紹介を行なうことで、本交流の前にメンバーが打ち解けることができました。

<8月21日>

(国研)科学技術振興機構を訪問し、中国総合研究交流センターの秦様から機構の事業内容の紹介を受けました。科学技術戦略の立案、研究開発の推進、科学技術イノベーションの推進に関わる説明を通じて、日本における科学技術の産業化の方策・プロセスの基本事項について理解できたものと思われます。

写真1
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科学技術振興機構での説明風景

<8月22日>

千葉大学学術研究推進機構産業連携研究推進ステーションを訪問し、同ステーションの北村副所長他関係者から、同大学の産学連携に関する全般的取り組みについて紹介いただきました。また、当大学の基礎研究から実用化に至るまでの推進プロセスについて、紹介を受けました。この交流を通じて、中国における科学技術の産業化の発展方向について、新しい知見を得ることができました。

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千葉大学産業連携研究推進ステーションでの集合写真

<8月23日>

午前は東京都立産業技術研究センターを訪問し、経営企画部広報室池田様他関係者から同研究センターの取り組み概況の紹介と、研究・実験施設の案内をいただきました。

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東京都立産業技術研究センターでの集合写真

午後には東京都江東区青海の国際研究交流大学村内の日本科学未来館を訪問し、現在世界で起きていることを科学の視点から理解し、今後どんな未来をつくっていく必要があるかなど示唆を受けながら見学しました。

<8月23日>

(一財)日本科学技術連盟を訪問しました。広報・国際グループデミング賞委員会事務局高取様から科学技術連盟の事業概況の紹介をいただき、日本科学技術認定サービスの経験などについて説明を受けました。

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日本科学技術連盟での集合写真

<8月25日、26日>

交流・研修団の各位は宿泊先において、今回の交流・研修の経験について話し合い、受領した資料の整理を行いました。

短期間ではありましたが、充実した交流を実施することができました。このような貴重な機会を与えていただいたさくらサイエンスプログラムに感謝すると共に、今後も日中間の各種領域での交流事業を推進していく所存です。