2016年度 活動レポート 第375号:岡山大学資源植物科学研究所

2016年度活動レポート(一般公募コース)第375号

中国科学院南京土壌研究所若手研究者が植物ストレス科学実験を体験

岡山大学資源植物科学研究所からの報告

平成29年3月1日~8日、さくらサイエンスプログラムの支援をうけて、岡山大学資源植物科学研究所で中国科学院南京土壌研究所の大学院生7名と若手研究員3名を受け入れました。滞在中、植物ストレス科学実験と日本の若手研究者との交流を行いました。

写真1
研究所の紹介を聞く様子

来日した翌日(3月2日)に、まず当研究所の歴史や研究内容の紹介、研究施設の見学を行いました。その後、植物ストレス科学実験の説明と準備をしました。

写真2
サンプリングの方法を見せる様子

3月3日ー4日に、広島大学生物生産学部を見学し、施設の見学以外に、実岡教授と和崎教授の研究室で行っている研究内容の紹介をしていただいて、その後、植物ストレスに関して活発な交流を行いました。また帰りに、広島平和記念資料館を見学しました。

写真3
広島大学で研究発表を聞く様子

4日に倉敷に戻ってから、山地准教授による植物の切片の作り方、免疫染色の方法などを教えてもらい、顕微鏡を覗きながら、輸送体タンパク質の組織局在を観察しました。

写真4
抗体染色を学ぶ皆さん

5日の午前中には、各自20分程度の英語による発表をして、日本の若手研究者との交流を図りました。

写真5
英語による研究発表

その後、イネのアルミニウム耐性検定実験、ICP-MSによる元素の測定法、根のアルミニウム染色、植物試料の分解など、幾つか植物ストレス研究に欠かせない実験を行いました。

写真6
イネの根の染色法の説明を聞く様子
写真7
ICP-MSの操作法を聞く皆さん

写真8
アルミニウム耐性検定実験を行っている様子

最終日の午後、これまでのデータを解析してお互いに議論した後、リポートにまとめました。さらにその間、空いている時間を利用して、研究所が主催する国際植物ストレス科学シンポジウムに出席し、最新の研究成果を聴講しました。

今回の交流を通じて、日本の大学での研究を体験する機会が与えられただけではなく、日本の文化や料理などにも触れることができました。これは皆にとって大きな収穫であり、大満足して帰国しました。

写真9
修了証書を手にする皆さん

アンケートでは、全員、将来日本で留学したいとの希望でした。