2016年度 活動レポート 第350号:静岡大学グローバル企画推進室

2016年度活動レポート(一般公募コース)第350号

豊かな環境を守るために科学技術ができること

静岡大学グローバル企画推進室

静岡大学アジアブリッジプログラム(ABP)では、目覚ましい経済発展に伴い深刻化する環境問題を抱えるインドネシアとインドから高校生を招へいし、日本の環境を配慮した取り組みと、最先端技術を紹介することを目的として、2017年1月31日から2月9日の10日間、さくらサイエンスプログラムを実施しました。

このプランに招へいされた参加者は、バリ島の国立バリマンダラ高校と南インドのシラグモンテッソリースクールの生徒、および教員 計12名で、母国であるインドネシアやインドの産業開発を推進しつつ、生まれ故郷の豊かな環境を守るために何ができるかを考察する機会となりました。

<研究と環境問題>

参加した生徒たちは、静岡大学工学部の研究室を訪問し特別講義を受講しました。機械工学科の齋藤隆之教授研究室では、産業廃棄物としての二酸化炭素を排出することなく処理する方法について提言があり、齋藤教授が特許を持つGLAD (Gas Lift Advanced Dissolution)システムについての説明を受けました。

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静岡大学 齋藤隆之研究室にてマレーシア留学生から説明を受けました

電子工学研究所の早川泰弘教授の研究室では、ナノテクノロジーの幅広い応用方法について学び、特に再生可能エネルギーのためのソーラーパネル技術に関心が集まりました。

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静岡大学 早川康弘研究室にてインド人留学生から説明を受けました

<ものづくり産業と環境問題>

県内企業のスズキ(株)、ヤマハ(株)、(株)ROKIを訪問し、静岡の製造業の現場と環境配慮の取り組みについて学びました。

まずスズキでは、同社のものづくりの歴史にふれた後、環境にやさしい製造工程について考えました。静岡では、世界的な企業の大規模な製造工場と豊かな自然環境が共存しているという事実に驚きました。

ヤマハでは、実際にピアノ製造の過程を見学しました。最先端ロボットを駆使した製造工程であっても、人間がコントロールできない木材のような自然素材の微差が個々のピアノの音色に個性を与え、人々の生活を豊かにするという新たな発見がありました。

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ヤマハピアノ工場にて自動演奏ピアノを初めて見ました

ROKIでは、車のエンジンフィルターや、さらにそのエンジンフィルター技術を応用した浄水システムについて説明を受けました。ROKIの環境問題に取り組む姿勢はその製品だけでなく、製造施設やオフィス空間の随所にも見られ、企業の社会貢献の多面性を知りました。

さらに、富士山のふもとの山梨県立リニア見学センターを訪れ、時速500kmでテスト走行するリニア新幹線のスピードを体感しました。この高速交通システムを通じて、利便性と環境配慮を両立させるという、次世代科学技術の責務を認識しました。

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富士山のふもとで
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山梨県立リニア見学センターにてリニア体験.

<自治体と環境問題>

静岡大学工学部化学バイオ工学科の松田智准教授の引率で浜松市西部清掃工場に行き、市の取り組みついて学びました。浜松市廃棄物処理課の職員から3R政策について紹介があった後、施設を見学しながら蒸気タービン発動機を使った廃棄物発電技術について、松田准教授から詳しい説明を受けました。

参加生徒たちは、浜松市のゴミ処理システムをバリや南インドにどのように応用していくのが良いかについて話し合いました。

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浜松市のゴミ処理について学びました
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浜松科学館にて科学で遊びました

その他、生徒一団は静岡大学の留学生と交流したり、県内の磐田南高校で終日の共同プログラムとして英会話、物理、生物、数学の授業に参加したり、週末には2泊3日で一般家庭にホームステイしたりしました。地元高校生や地域の方々に温かく迎えられ、最高の日本の思い出となりました。

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.静岡大学留学生との交流会
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県立磐田南高校にて日本の数学のレベルの高さに驚きました
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県立磐田南高校にて新しい友達と集合写真