2016年度 活動レポート 第322号:熊本大学グローバル教育カレッジ

2016年度活動レポート(一般公募コース)第322号

熊本市の地下水資源管理に関する取組について学ぶ

熊本大学グローバル教育カレッジからの報告

2017年1月17日〜1月25日の期間、パキスタンのコムサット情報技術工科大学より合計10名(教員4名、学生6名)を迎え実施した、科学技術体験国際交流活動の様子をご紹介します。

本プログラムは、パキスタンのトップクラスの大学であるCOMSATS Institute of Information Technology(CIIT)のユネスコ寄付講座等から、優秀な大学院生および若手教員を招き、熊本市の地下水資源管理に関する取組等に関する研修を行いました。

写真1
最先端科学講義を受講する招へい者

研修は次のように実施しました。
①熊本大学において、水災害の管理等の一般基礎を学ぶ。
②行政、私企業の治水に対する取組を見学する。
③日本人大学生、高校生も交えたショートプレゼンやディスカッションを行うことで、日本の若者の国際交流に対する意識づけの機会とする。
④熊本大学、グローバル教育カレッジにおいて、熊本と日本に関する紹介を行う。

熊本市は地下水の保全のため、涵養域から流出域までの地下水システム全体を考慮した、先進的な地下水資源管理を実施しており、これらの地域特性が、熊本大学を地下水環境の研究の拠点としています。招へい者はこれらの施設を直接見学し、触れるという素晴らしい経験を通し多くのことを得て、とても感動した様子でした。

写真2
グローバルカレッジ実地講義:「阿蘇地域における持続的農業と白川水源」

また、本学の大学生や県内の高校生等を交えた英語でのショートプレゼンやディスカッションでは、双方の学生にとって研究交流、学術交流の相互に刺激を受ける良い機会となったのではないかと思います。

写真3
大学内研究施設見学:「先進マグネシウム国際研究センター」

パキスタンという普段交流を行うことが難しい国の文化にも触れることができ、熊本大学のグローバル化に寄与する取組となったと思います。

CIITは、情報分野ではパキスタントップの大学であることから、今後、情報技術の水災害分野への応用(ハイドロインフォマティクス)に関しての、学術および技術交流を行ことが期待されます。

本プログラムを実施するにあたり、ご協力いただきました本学の教職員の皆様、ならびに国際交流に積極的に参加してもらった本学の若手研究者、大学院生に感謝いたします。

また、多大なご支援をいただきましたさくらサイエンスプログラムに深く、深く感謝申し上げます。