2016年度 活動レポート 第285号:東京理科大学光触媒国際研究センター

2016年度活動レポート(一般公募コース)第285号

光触媒に関する中国科学院との共同研究

東京理科大学光触媒国際研究センターからの報告

2月5日~2月25日までの3週間、さくらサイエンスプログラムの支援により、中国科学院から教員2名、ポスドク1名、大学院生3名が野田キャンパスの東京理科大学・光触媒国際研究センターに滞在して共同研究を行いました。

本招へいプログラムは、共同研究活動コースということで、日本発の世界に誇れる科学技術の1つである光触媒に関する共同研究を行うことにより、基礎知識・技能を習得してもらうとともに、光触媒の応用範囲を理解してもらうことも目的としています。

また、日本の最先端の科学技術や文化に触れることで、その素晴らしさを実感してもらうことも目指しています。

プログラム初頭に、江雷教授に「超親水性や相互補完性を活用した機能性表面材料」に関する特別講演をして頂きました。中国を代表する著名な先生による世界最先端の研究成果を聴講しようと、満員の会場は熱気に包まれておりました。

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江雷教授による特別講演
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本招聘プログラムに参加した中国科学院江雷教授達一団

その後、センターの大学院生が自身の研究内容を英語で紹介する機会を設け、江雷先生より今後の指針となる貴重なご意見をいただくことができました。

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本学学生による英語での研究内容紹介
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本学学生による英語での研究内容紹介

また、神楽坂キャンパスを訪問する機会を設け、数学体験館と近代科学資料館の見学を通じて、身近な数理現象や計算機の歴史を紹介しました。

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近代科学資料館を見学

同日夕方には、藤嶋学長やセンター所属教員にご出席いただき、歓迎会を開催しました。忌憚のない会話を通じて親睦を深める、大変有意義な時間となりました。

共同研究については、ボトムアップ手法を用いた、多孔性酸化チタン薄膜の作成、および表面ナノ構造を活用した親疎水性のコントロールに取り組みました。

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本学学生(左)との共同研究の様子

それぞれの学生がセンターの学生と協力しながら、積極的に研究活動を行いました。普段とは異なる研究テーマでしたが、新しい技術を習得しようと熱心に取り組んでいました。

プログラム後半には、3名の学生が藤嶋学長とディスカッションをする機会を設け、学生達はセンターで得られた研究成果について熱心に説明していました。

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藤嶋学長との集合写真

帰国後も、本プログラムで取り組んだ各自のテーマを継続して行うとのことなので、今後の共同研究への足掛かりを築けたと思います。

週末には、日本科学未来館、国立科学博物館、上野動物園、浅草寺、東京スカイツリーに出かけ、日本の科学技術や文化について学ぶ機会を得ることができました。

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日本科学未来館を見学
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国立科学博物館を見学

今回の交流プログラムの実施を通して、世界最高水準の研究機関である、中国科学院の著名な研究者および優秀な学生と交流を持てたことは、我々にとって大きな財産となりました。

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送別会の様子

また、本プログラムは2018年度までの複数年度計画であるため、継続的な学術的交流を築き上げる礎となりました。このようなきっかけを作って頂いたさくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。