2016年度 活動レポート 第91号:東京工業大学

2016年度活動レポート(一般公募コース)第91号

日・タイ高度人材育成ネットワーク強化のためのTAIST学生交流

東京工業大学からの報告

東京工業大学では、2007年よりタイ国立科学技術開発庁、およびタイのトップクラス大学と連携し、TAIST- TokyoTech(以下、「TAIST」という)という修士課程プログラム(自動車工学、組込情報システム、環境工学の3分野)をタイで実施しています。

今般は、TAISTの学生が、本学学生との共同研究を通じて、日・タイ高度人材育成ネットワークを強化する学生交流プログラムを計画し、2016年10月30日~11月8日、TAIST修士2年生10名(タイ人8名、パキスタン人1名、スリランカ人1名)を招へいしました。

到着翌日には、TAIST運営委員長花村克悟教授の歓迎の挨拶の後、国際部国際事業課によるオリエンテーションが行われました。その後、TAIST学生は各研究室に配属され、研究室でのオリエンテーションが行われました。各研究室では歓迎会を行うなど、暖かく迎え入れました。

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TAIST運営委員長 花村克悟教授の歓迎の挨拶を受けるTAIST学生たち

3日目には、午前中にキャンパスツアーとして、スーパーコンピューターTSUBAME、環境エネルギーイノベーション(EEI)棟、図書館を見学しました。特にスーパーコンピューターTSUBAMEに対する学生の関心が高く、活発に質問がなされました。

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環境エネルギーイノベーション(EEI)棟の見学
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図書館の見学

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スーパーコンピューターTSUBAMEの見学

午後は、環境工学プログラムに所属する学生は、関連分野の研究室訪問を行い、その他の学生はそれぞれの研究室で研究活動を行いました。研究室訪問では、副指導教員や各研究室の学生から研究内容について紹介されました。TAIST学生は積極的に質問を行い、自分の受入研究室やそれ以外の研究室の研究内容について、理解を深めることができました。また、これまでに使用したことのない最新設備に触れ、日本の進んだ研究に感銘を受けていました。

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工学院 花村克悟教授の研究室訪問
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副指導教員の研究室で、教員や博士学生の指導を受けながら研究を行った

4日目以降の平日には、残りの自動車工学、組込情報システムに所属する学生は、各プログラムに分かれて研究室訪問を行い、その他の時間は各研究室で研究活動を行いました。

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環境・社会理工学院 吉村千洋准教授の研究室訪問
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工学院 一色剛教授の研究室訪問

5日目と7日目の休日には、昨年TAIST学生交流プログラムで本学からTAISTに派遣された学生と一緒に、日本科学未来館や科学技術館を訪問し、革新的な技術について体験しました。本学学生も、英語で積極的にTAIST学生と交流し、親交を深めました。

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昨年度タイに派遣された本学学生と科学技術館を訪問

9日目午前中は、富士フィルム小田原サイトの記録メディアの生産工場を見学しました。最先端の技術について、また環境に配慮された工場について説明を受け、ディスカッションを行いました。午後は本学へと戻り、各研究室で引き続き研究活動を行いました。

学生たちは、日本の大学での研究生活を実体験し、新しい科学技術の知識やスキルを習得しながら、研究を進めることができました。また、日本を訪れ、日本の文化や歴史、日本人の日常生活や考え方に触れ、日本に対する興味を更に深めることができました。全員、「将来また日本を訪れたい」との感想を持って、帰国しました。

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昨年度タイに派遣された本学学生と日本科学未来館を訪問