2016年度 活動レポート 第83号:東京都市大学

2016年度活動レポート(一般公募コース)第83号

研究室にて課題解決に取り組む交流プログラム

東京都市大学からの報告

10月30日〜11月8日の10日間、大連交通大学外国語学院の学部生10名が、東京都市大学知識工学部情報科学科の学部生、大学院生と共に自らの課題解決のための実験、実習に取り組みました。

大連交通大学は、工学系学部を主体とした16学部を擁する総合大学です。その中の外国語学院では、語学(日本語)と専門(ソフトウェア)の2つの学士を5年間で取得するという、ユニークな課程を設置していて、来日した10名の学生はその課程に属する最終学年(5年生)の学生でした。

大連交通大学は、東京都市大学との間に包括協定を締結していて、交換留学制度も確立されています。現在も、大連交通大学外国語学院に属する4年生5名が1年間の長期留学生として情報科学科で学んでいます。さくらサイエンスプログラムは両校の交流事業の主軸に位置づけられるもので、今年で3年連続の採択となりました。

10名の学生は、学生の希望を尊重して、知識工学部情報科学科の7つの研究室に配属された後、各研究室の大学院生、学部生の支援を受けながら課題解決のための実習、実験に取り組みました。主な課題は以下の通りです。

  • プロセッサボードへのソーティングプログラムの実装
  • 組込みシステムによるタイマーの作成
  • ライントレースロボットの制御
  • 声道管モデルによる母音作成
研究室での風景1
研究室での風景2

研究室での風景3

大連交通大学では卒業研究という科目はなく、学生は、実習、実験に関してソフトウェア実習を中心とした教育のみしか受けていません。よって、情報系の応用(コンピュータ、メディア、情報数理)にもあまり馴染みがなく、配属された研究室での課題解決は、その内容や実験、実習も含めてすべてが初体験だったようです。

しかし、17日の午後に行われた成果発表会では、短期間ではありながら、一所懸命に課題解決に取り組んだ学生の姿を垣間見ることができました。また最後に、成果発表会における最優秀発表賞を、情報科学科と国際センターの教員が審査員となり選出しました。

成果報告会
修了式

さくらサイエンスプログラムにより、両校の学生間に交流関係が芽生えたことも大きな収穫です。今回も研究室での実験、実習の時間を共有した学生間において、強い絆が多く結ばれたようです。フェアウェルパーティーでは、別れを惜しむ風景が多く展開されました。

お別れパーティ

今後も大連交通大学との交流の大きな柱として、さくらサイエンスプログラムを位置付けていきたく思っており、そのための、更なる工夫を知識工学部情報科学科内で、検討、実施していく所存です。

日本科学未来館にて