2014年度 活動レポート 第26号:第3陣(4) 益川敏英博士との昼食懇親会

さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第26号

益川敏英先生の講義後は昼食懇親会
食べて・笑って・語り合った若き友情と感激

独立行政法人科学技術振興機構(JST)

益川敏英先生の特別講義の後は、立食パーティが行われました。高校生と引率教員、関係者らを合わせると約130人の若者たちの大パーティです。

益川先生のテーブルには、生徒たちが次々と交代で囲み、写真を撮ったり質疑応答が行われました。益川先生は笑顔を絶やさず、丁寧に答えていました。

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益川先生を囲んで、多国籍の高校生が楽しく談笑しました。

会場では、料理をお皿に盛って椅子にかけ、都立戸山高校の生徒も交えて楽しい懇談の席となりました。韓国から来た女生徒のイム・シュンジンさんは「益川先生の講演は興味深かったのですが、十分に理解できませんでした。今後、自分が勉強していく上で実感できるかなと思います。前日の東京大学と東京工業大学の訪問では、クリーンルームに特別に入れていただいたり、最新の施設を見学することが出来ました。ある教授と話をしたとき、多くの質問をされて、その回答に対して様々なコメントを頂きました。科学者は幅広い考えを持っているのだと思いました。」と語っていました。

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またタイから来た男子生徒のノンタパット・スホンパニク君は「今日の益川先生の講演を聴いて、私は先生が大好きになりました。先生はとてもフレンドリーで講演も興味深かったです。先生は素粒子物理学について話をされましたが、私自身、今後はそのテーマで研究していきたいと思っているので、いい刺激になりました。」と真剣な表情で語っていました。

さらにフィリピンからきた女生徒のカリロ・ジョアナ・マリーさんは「普通の高校生の私たちが、ノーベル賞受賞の益川先生の講演を聴けるなんて、大変光栄なことだと思いました。先生の講演は、私たちを科学という冒険に誘ってくださいました。先生はまた常に好奇心を持ち、学び続けるように教えてくださいまし た。前日はJAMSTECを見学しましたが、同様の施設は母国には無いので大変興味深かったです。館内では生まれて初めて見る海洋生物を見たり、最新の設備などを見せていただいたり、自分にとって目新しいことばかりでした。特に自分自身が将来学びたいと思っているテーマがその施設で紹介されていたので、将来の勉強に役立ちました。」と熱心に語ってくれました。

戸山高校生たちもアジア諸国の生徒とたちまち仲良くなり、インドネシアで創設されたジャカルタ版AKBの話を聞いたり、ヴェトナムの名所の絵葉書をプレゼントする生徒たちと、お国の景勝地の話を聞いたり、食べ物の話などで盛り上がっているグループもありました。

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都立戸山高校生も入れて記念写真です。アジア人はほとんど同じ顔をしているので、どこの誰かもよく分からない写真になっています。

インドネシアの高校2年、Aziz Farharn Fatturrachman君は、インドネシア・バンドンでの物理オリンピック賞を受賞したとのこと。さくらサイエンスプログラムに参加した印象を聞くと「東大と東工大を見学できて非常に良かった。将来、飛行機関係に取り組みたいが、高校を卒業したらまずはバンドン工科大学などへ行き、その後留学をしたい。」と話していました。

ベトナム・ハノイ高校1年のHa Huy Hieu君は、「東工大のクリーンルームに案内してもらったのが印象に残っています。数学に興味あります。将来は日本か米国の大学に進みたい。」と抱負を語っていました。

タイから来た高校2年生の女子生徒、Jinnipa Arunotaiさんは「初めて日本に来ましたが東大と東工大に行ったのが印象に残りました。将来は、エンジニアリングと機械関係に行きたいです。自分の将来については、両親からは自分で決めるようにと言われています。母は専業主婦、父は日系自動車のいすゞに勤務しており、今回の参加は特に父より薦められたものでしたが来て良かった。」と楽しそうに話をしてくれました。

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会場はあっちでもこっちでも、多国籍の生徒間の談笑が広がっていました。
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生徒同士の記念写真の撮影も、あちこちで展開されていました。