2014年度 活動レポート 第38号:徳島大学 研究国際部国際課

2014年度活動レポート(一般公募コース)第38号

貴陽医学院と徳島大学のさくらサイエンスプログラムの交流

徳島大学・研究国際部国際課

サマープログラム参加や企業見学で有意義な成果

中国の貴陽医学院一行9人が来日したのは7月31日です。教員2人、大学院生4人、学生3人で、教員1人が大学業務の都合で途中帰国しました。

月1日の開講式及びプログラム内容のオリエンテーションの後、早速、大塚食品株式会社オロナミンCの製造工程を見学しました。工場内は写真撮影禁止になっており、写真での報告はできませんが、全員、熱心に説明を聴きながら見学していました。

ビンの洗浄から始まってオロナミンC液の自動充填,製品の検査工程から自動梱包までの一連の過程を見ましたが、たった数人の社員が管理する自動化された製造ラインであり、かなり関心を示していました。

続いて大塚製薬工場輸液ライブラリーを見学しました。日本における点滴液の製造の歴史が,江戸時代から明治・大正・昭和と資料とともに展示されています。また,大塚製薬が開発してきた点滴液の見本とともに,世界の著人な医師が開発してきた点滴液の歴史が,資料とともに展示されています。

さらに点滴液の製造ラインをガラス越しに見学しました。インド人社員が自動化され,衛生環境の維持のため密閉された製造ラインを英語で説明しました。

8月2日は終日、日本文化体験とし、金刀比羅宮(こんぴらさん)を参詣しました。御本宮まで785段の階段があり,奥社までは1368段ありましたが、全員、元気に昇りました。
参道の途中には,大門,書院,旭社,博物館などがあり、参道脇のお土産物屋でも熱心に見学していました。

また、琴平町の中野うどん学校で、うどんの作成体験をしました。粉をこね,種を作り,麺棒でのばし,包丁で切るところまでを実際にやってみました。こんぴらさんを参詣した後にうどん学校に戻り,自分たちが作ったうどんを茹でて昼食をとりました。とても満足そうでした。

中野うどん学校でうどんを作る実習をしました。自分で作ったうどんはおいしかったようです。

香川県琴平町にある旧金比羅大芝居(金丸座)を見学しました。天保6年に建てられた現存する最古の芝居小屋です。歌舞伎上演のための多くの設備を見学し関心を示していました。

日本文化体験では、旧金比羅大芝居(金丸座)を見学して記念写真を撮影。

日曜日の休日をはさんで4日(月)からは、夏季集中講義を受講しました。これには徳島大サマープログラム参加の他大学学生及び徳大への留学生も受講しています。 徳島大学サマープログラムは,7月中旬より4コース及びさくらサイエンス1コースの計146人が実施され、終了後は阿波観光ホテルで徳島大教員及び日本人学生を含め約200人が参加して,全コース合同交流会が実施されました。

徳島大学サマープログラム参加者らと記念写真です。

6日(水)の10:30から,各参加者の興味のある研究分野を訪問する「研究室訪問」のラボツアーを実施しました。研究室の実験機器の説明,共同研究施設内の実験機器とそれらを使用しての研究内容・実験手順などについて,福井教授及び研究室所属大学院生から説明を受けました。

ラボツアー(研究室訪問)では、福井教授より研究内容・実験の説明を受けました。

実験説明を受ける学生たち。

 

そのころから台風11号接近が緊迫してきており、進路予想を見ながら来日している一行と徳島大が協議し、日程を一部変更しました。8日(金)の夏季集中講義の修了式及びさくらサイエンス修了書授与式は予定通り実施し、その日のうちに高速バスで大阪に移動することになりました。

台風の接近によって日程は1日短縮となりましたが、それでも台風の中、大阪で1日滞在し貴重な体験ができたようでした。一行が満足して帰国したとの報告及び感謝のメールをいただ、き徳島大の全員が安心しました。

アンケート調査をしました

徳島を離れる前に全員にアンケート調査を依頼しました。回答内容と主なコメントを報告します。回答したのは日程修了者8人です。
まず「さくらサイエンスプログラムの今回のコースに参加し訪日して満足しましたか?」の問いに7人が非常に満足、1人が比較的満足だったと回答しました。

コメントは次の通りです。
  • 今回のツアーで得たものは多かった。
  • 日本を理解するにあたり絶好の機会を得ることができた。
  • 最先端の技術・科学に触れることができた。
  • 日本文化について知ることができたほか、友達もたくさんできた。同時に、医学についても多く知識を得られて非常に満足している。
  • 製薬工場を見学して最新技術を多く目にすることができた。

また、「再度の来日を希望しますか?」の問いには、強く思うが3人、思うが5人だった。再来日には留学生としてが4人、研究者としてが2人でした。
「帰国後も日本の科学技術、留学に関する情報の提供を希望しますか?」との問いには、全員が希望すると回答しました。

さくらサイエンスプログラムのプログラムに関して自由にご意見を記載してもらったところ、次のようなコメントが寄せられました。
  • 今回のプログラムが今後も継続され、ますますの成果が上がりますように希望する。
  • 日本の方々はとても親切でした。今回の活動はとても有意義なものとなりました。
  • とても有意義な時間を過ごすことができました。多くのものを得ることができました。
  • とても深く記憶に残りました。日中間には民間レベルでの交流がもっと必要であると思いました。