2026年度 活動レポート 第13号:福井大学

2026年度活動レポート(一般公募プログラム)第13号 (Aコース)

材料科学が拓く生物資源の可能性:バイオものづくりと先端マテリアル設計の融合体験

福井大学 学術研究院 基盤部門 カーボンニュートラル推進本部
准教授 髙村 映一郎さんからの報告

本プログラムでは、「材料科学が拓く生物資源の可能性:バイオものづくりと先端マテリアル設計の融合体験」をテーマとして、台湾、マレーシア、インドネシアの学生を招へいし、2026年8月23日から29日までの7日間、福井大学で研修を実施した。生物資源の探索やタンパク質の設計から、先端材料との組み合わせ、評価、応用までを、講義と実習を通して学ぶプログラムとした。

8月24日は、オリエンテーションと学内施設の見学に続き、セミナーと研究交流会を行った。研究交流会では、招へい学生と福井大学の学生がそれぞれの研究内容をポスターで紹介した。専門分野の異なる参加者が集まり、英語で研究内容について質問したり、実験方法について意見を交換したりした。発表時間以外にもポスターを囲んで話をする様子が見られ、その後の実習に向けて参加者同士が交流する機会にもなった。

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研究交流会(ポスター発表)の様子。招へい学生と福井大学の学生・教員が研究内容について意見交換を行った。

25日からは、福井大学の複数の研究室で講義と実習を行った。環境試料やデータベースを利用した生物資源の探索とタンパク質創製、3Dプリンティングやナノファイバーを用いた細胞培養基材の作製、ナノ・マイクロ構造を持つ材料表面での細胞挙動の評価など、それぞれの研究室の研究内容に沿った実習に取り組んだ。少人数のグループに分かれて研究室を回ることで、実際の研究設備を使いながら各テーマに取り組んだ。実験には福井大学の学生も加わり、操作方法を教えたり、測定結果について一緒に考えたりしながら実習を進めた。招へい学生からも多くの質問があり、実験の合間にもそれぞれの大学での研究や学生生活について話すなど、学生同士の交流が続いた。

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福井大学の研究室での実習の様子。招へい学生が福井大学の学生とともに実験・分析に取り組んだ。

27日には、タンパク質の立体構造予測や機械学習を利用した酵素分子設計について、実際の研究例を交えながら学んだ。実験を中心とした前半の研修とは異なり、計算やデータを研究にどのように利用するかについても紹介された。また、産業技術総合研究所北陸デジタルものづくりセンターを訪問し、デジタル技術を活用したものづくりに関する研究設備や研究事例を見学した。大学の研究室とは異なる研究開発の現場を実際に見ることで、研究成果が産業へどのようにつながっていくのかを知る機会となった。

28日の成果報告会では、参加者がプログラム中に取り組んだ内容や印象に残ったことをまとめて発表した。各グループの発表後には教員や学生との質疑応答も行われた。その後、参加者一人ひとりに修了証を授与し、研修を締めくくった。

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成果報告会・修了式後の参加者と関係者の集合写真

7日間という短い期間ではあったが、講義だけでなく、実験、研究発表、施設見学を組み合わせることで、参加者には福井大学で行われている研究を実際に見て、体験してもらうことができた。特に、実習や研究交流会では招へい学生と福井大学の学生が一緒に活動する時間を多く設け、研究だけでなく日常的な交流も生まれた。今回の交流を一度限りのものとせず、今後の学生交流や共同研究にもつなげていきたい。