2026年度 活動レポート 第9号:新潟大学

2026年度活動レポート(一般公募プログラム)第9号 (Cコース)

トキの舞う島・佐渡の豊かな海をフィールドに
海洋環境モニタリング手法と自然再生を学ぶハイブリッド型研修

新潟大学佐渡自然共生科学センター臨海実験所からの報告

新潟大学佐渡自然共生科学センター臨海実験所(佐渡臨海)では、2026年7月22~29日にかけて、インド、バングラデシュ、マレーシア、タイ、ベトナム、香港の6ヵ国・地域の7大学から12名の学部生と大学院生を招へいし、国際臨海実習を開催しました。
 本研修には新潟大学を含む国内5大学から12名の大学生・大学院生が参加し、また国内外の教員・研究者3名を講師として招へいしたことで、合計27名が佐渡の海を舞台に海洋生物多様性とそのモニタリング手法を学びました。さらに、研修の一部をオンライン併用のハイブリッド型で開催し、海外から31名が参加しました。

活動レポート写真1
現地参加者の集合写真(トキのテラスにて撮影)

【佐渡島でのフィールド研修(7/23~7/27)】

佐渡臨海にて日本の大学生・大学院生とともにフィールド研修を行いました。海洋環境のモニタリング手法を学ぶため、磯でのシュノーケリング、マイクロプラスチック採集、岸壁からのプランクトン採集と海洋データ観測を実施しました。雨天のため日程の入れ替えはありましたが、様々な海洋生物を採集・観察し、活動を通して佐渡島の海の豊かさを実感できました。また、アフリカ大湖沼におけるゴーストフィッシング(Mabo Luwabanya講師・カパサ・マパサ大学)、ベトナムにおけるハゼの多様性と保全(Tran Duc Hau准教授・ハノイ国立教育大学)、化学物質による水質汚染が水産業に与える影響(Md. Shahjahan教授・バングラデシュ農科大学)に関する講義を通して、生物多様性を脅かす様々な問題について理解を深めました。さらに本年度は、佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションを訪問し、トキの野生復帰事業に関する講義を受けて、生物多様性の保全における地域社会との協働の重要性を学びました。最後に、採集した海洋生物に関する知見をグループでまとめて発表しました。

活動レポート写真2
磯でのシュノーケリング。佐渡の海の透明度を実感できたようです
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採集した海洋生物の解説。オンライン併用のハイブリッド型で実施しました
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グループ発表の様子。採集した巻貝やウミウシを題材に、軟体動物の身体の構造や発生について説明しています
活動レポート写真5
国立科学博物館の見学。海洋生物以外の展示にも興味津々の様子でした

【新潟市・東京での研修 (7/27~7/28)】

7月27日午後は佐渡島を離れ、新潟市水族館「マリンピア日本海」を見学しました。展示を通して、佐渡島を含む日本周辺の海洋生物相への理解を深めることができました。翌28日は東京に移動し、国立科学博物館を訪問して、生物の系統と進化に関する展示を見学しました。

【オンライン事後学習会(8/23)】

帰国後の8月23日にはオンライン事後学習会を開催しました。近況報告に加えて、各国で実施したマイクロプラスチック調査の結果を共有しました。

本研修を通して、招へい者らは海洋生物多様性とそれを脅かす諸問題について理解を深め、海洋環境の変化を観測する手法を習得することができました。さらに、国や専門分野の異なる学生が一堂に会することで、佐渡島での学びがより印象深いものになったと思います。この研修が日本への留学を考えるきっかけになることを期待しつつ、佐渡臨海では今後もこのような交流プログラムを継続・発展させたいと考えています。最後に、本研修の実現にご尽力いただいたJSTさくらサイエンスプログラム関係者の皆様、および、ご協力いただいたすべての方に感謝申し上げます。