さくらサイエンス・ハイスクールプログラム(SSHP)第1グループ
東海大付高輪台高校で交流と梶田先生の特別講演
5/22(木)、SSHPの第1グループ(中国・ベトナム・インドネシア・タイ)計95名は、東海大学付属高輪台高校を訪問しました。同校は理数系教育を重点的に行うスーパーサイエンスハイスクールに指定されています。
歓迎式の後、SSHP高校生たちは30の小グループに分かれて、日本の高校生たちとともに2つのワークショップを体験しました。「博士からのリクエスト」と題したプログラムでは、「音を光に変える技術を開発した。それを商品化せよ!」とかなりハードルの高いリクエストに、生徒たちは用意されたさまざまな文房具品を使いながら、意見を出しあい、協力しながら商品を作っていきます。「耳の不自由な人でも弾けるピアノ」など、実用的で社会に貢献する商品が次々と生みだされる様子から、彼らの豊かな創造性が感じられました。
続いては150名という大編成の吹奏楽部の歓迎演奏です。音楽コンクールで金賞をはじめ数々の実績を上げているメンバーたちは、AKB48の『恋するフォーチュンクッキー』など、東南アジアでも人気の曲を次々と披露。ダイナミックな演奏とダンスに「本当にすばらしくて、涙が出るほど」とSSHP生たちは一緒に踊ったり、歌ったりノリノリでした。
午後はニュートリノ振動の発見で、ノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章先生の特別講義です。“My Research on Neutrinos and Gravitational Waves” と題して先生はご自身の高校生活の紹介から、なぜ研究の道に進んだのか、そしてニュートリノ観測のためのスーパーカミオカンデや、重力波の直接観測を目指すKAGURA望遠鏡など、研究内容を分かりやすく説明してくださいました。高校生たちからは「ニュートリノと物質・反物質の関係は?」「ニュートリノよりも小さな粒子はあるのか?」など、次々と質問の手が上がり、関心の深さをうかがい知ることができました。最後に先生は高校生たちに向けて「研究をはじめ、何事も結論がでるまでは時間がかかる」「難しくなるほど、チームワークの力が必要だ」と語りかけました。
わずか一日という限られた時間ではありましたが、高校生たちはお互いにすぐに打ち解け、一行は名残惜しそうに学校を後にしました。