2025年度活動レポート(一般公募プログラム)第55号 (Aコース)
理学研究を基盤とするイノベーション創出の体験プログラム
大阪大学からの報告
大阪大学は、2026年1月26日から31日まで、マレーシアのマレーシアサインズ大学(USM)およびインドのノースベンガル大学(NBU)の学生・教員を招へいし、短期交流プログラムを実施しました。本プログラムでは、理学研究を基盤としたイノベーション創出をテーマとして、日本の大学における研究環境、研究設備、研究交流の実際を体験する機会を提供しました。
プログラムの前半では、理学研究科の研究室ツアーと研究施設見学を実施しました。参加者は化学専攻の4つの研究室を訪問し、日本の理学研究を支える実験環境や研究基盤に触れました。また、分析機器群に加え、質量分析センター、熱・エントロピー科学研究センター、ラジオアイソトープ総合センターなどを見学し、研究を支える共通機器と教育環境について学びました。
各研究室の研究トピックや設備の紹介を受けました
さらに、参加者は超短期インターンシップに参加し、化学系研究室に所属して、研究ディスカッションや化合物の機器分析などを体験しました。参加者が合成した化合物について、X線光電子分光測定(XPS)、微小粉末試料の固体構造を決定するMicroED測定、比表面積を決定するガス吸着測定、元素定量を行う蛍光X線分光測定などの体験型実習を行いました。限られた滞在期間の中でも研究の流れを理解できるよう、長時間を要する立ち上げ操作などはあらかじめ準備するなどの工夫を行いました。これにより、参加者は理学系研究における研究の進め方や考え方を集中的に学ぶことができました。
プログラムの締めくくりとして、ハイブリッド形式の研究交流シンポジウム「The 2nd SSP-NEXUS workshop in GSS-UOsaka」を開催しました。シンポジウムでは、NBUの引率教員のBiswas教授と大阪大学のGoo助教の招待講演を皮切りに、招へい者全員がショートプレゼンを行いました。さらに、大阪大学コアファシリティ機構の担当者による、海外からの分析機器利用に関するレクチャーも行いました。さらに、マレーシアのHigh Teaスタイルによる意見交換会を実施し、その中で理学研究科が進める2件のNEXUS Y-Tec事業(若手人材交流コース:https://www.jst.go.jp/aspire/nexus/y-tec/theme/2024/vol029.html、指導人材交流コースhttps://www.jst.go.jp/aspire/nexus/y-tec/theme/2024/vol030.html)の紹介も行いました。シンポジウムには、日本、インド、タイ、マレーシア、インドネシアの5か国の参加者が集まりました。大阪大学を拠点とした国際共同研究の広がりを実感し、将来の連携に向けた交流を深めました。
日本、マレーシア、インド、タイ、インドネシアと接続したハイブリッド会議を行いました
本プログラムを通じて、参加者は大阪大学理学研究科における研究環境、先端分析技術、研究交流の現場を多面的に体験しました。こうした経験は、今後の学生交流や共同研究へと発展することが期待されます。