2025年度活動レポート(一般公募プログラム)第39号 (Bコース)
インドの環境・エネルギー問題解決を目指したナノマテリアルに関する国際共同研究
名城大学からの報告
2025年12月11日から12月21日にかけて、デンプ人文科学大学(インド ゴア州)からNaik助教と同大学の化学科と物理学科の学生を名城大学天白キャンパス(名古屋)に招へいし、「インドの環境・エネルギー問題解決を目指したナノマテリアルに関する国際共同研究」をテーマにB.共同研究活動コースを実施した。同学科から選出された成績優秀な女子学生7名が本プログラムに参加した。
訪問に先立って11月13日と14日にオンライン交流を開催した。名城大学側からは実施主担当者の丸山隆浩教授が参加し、デンプ人文科学大学側からはMurthy学長とNaik助教に加え、今回のプログラムに参加する学生全員が出席した。丸山教授から日本滞在中のマナーなど注意事項の説明に加え、今回の招へいで実施する分析手法の紹介が行われた。また、デンプ人文科学大学の学生から本プログラムで日本滞在中に分析を行う試料についての説明があった。
12月に入り、冬の訪れが感じられる11日の午後、予定通りデンプ人文科学大学の一行が中部国際空港に到着した。翌12日の朝、名城大学天白キャンパスで名城大学の教員と学生を交えての歓迎セレモニーが開催された。中村忠司応用化学科長と丸山教授からの歓迎の挨拶に対し、Naik助教から今回の招へいに対する丁重な感謝の意が述べられた。
同日午後に国際シンポジウムが開催され、Naik助教と名城大学側の研究員や大学院生による口頭発表が行われた。また、翌週の15日の午前には、カーボンナノチューブ(CNT)の発見者である名城大学の飯島澄男終身教授による特別講演が開催された。CNT発見前後の時期の研究者間の交流の様子や、現在行っている研究に関する興味深いお話が紹介された。講演にはデンプ人文科学大の学生に加え、名城大学理工学部の学生も参加し熱心に聴講していた。
15日からは名城大学の機器を利用しての実験を開始した。デンプ人文科学大学で作製した触媒を用いてのカーボンナノチューブ(CNT)合成や、同大学の研究室で合成した光触媒作用をもつ金属酸化物ナノ粒子や磁性ナノ粒子材料の解析を行った。招へい者は日本人の学生のサポートを受けながら、これらの実験を体験し、各評価手法に対しての理解を深めた。さらに、より先端的な分析手法を体験するため、放射光施設のあいちシンクロトロン光センター(愛知県瀬戸市)を訪問した。放射光の原理や放射光を利用した様々な実験手法について説明を受けたのち、実験ホールに入り各ビームラインの見学を行った。
滞在中、名城大学とデンプ人文科学の学生間の交流を深めるため、ポスター交流会と意見交換会を開催した。ポスター交流会は、応用化学科の研究室の学生が英語で準備したポスターの前で発表を行う形式で実施した。デンプ人文科学大学の学生からは、各研究室の研究内容について熱心に質問がなされた。また、インド料理のレストランで開催された意見交換会は非常に盛り上がった会となった。
以上に加え、トヨタ産業技術記念館を訪問し、東海地区の近代産業発展の礎となった繊維機械や自動車技術の歴史について学んだ。さらに、日本文化の一端に親しんでもらうため書道教室を開催した。書家の里映氏の指導のもと、デンプ人文科学大学の学生たちは実際に筆と墨を使って書道を体験した。初めての書道であったが、驚くほど上手な漢字を書く学生もおり、思い出に残る体験となったようである。
帰国前日の20日には成果発表会を開催し、実験結果の紹介に加え、日本訪問の感想を話してもらった。全員、初めての外国訪問だったこともあり、機能的な交通システムや緑の美しい名古屋の街中の様子に感銘を受けたようである。その後行われた修了式では一人一人に修了証書の授与を行った。今回、12月の招へいとなったが比較的暖かい日が多く、インドから訪問した学生たちにとって過ごしやすい日々であったようである。