2025年度 活動レポート 第35号:早稲田大学

2025年度活動レポート(一般公募プログラム)第35号 (Aコース)

国立台北科技大学の学生が半導体のサプライチェーンを学ぶ

早稲田大学大学院情報生産システム研究科
教授 丹沢 徹さんからの報告

2025年度第3回公募で、早稲田大学大学院情報生産システム研究科(略称IPS)の交流計画テーマ「半導体のサプライチェーンを学ぶ」が採択されました。1月25日から30日まで、福岡県北九州市に招へいした機関は国立台北科技大学です。国立台北科技大学では2025年9月から「半導体製造プロセスおよび装置」学士プログラムをスタートさせ、同プログラムには日本人留学生30名を受け入れる特別クラスが設けられています。そこでIPSでは国立台北科技大学の電子工学分野の学生を対象に、半導体のサプライチェーンを構成する設計・製造・製品テストの各分野で日本を代表する企業(三菱電機株式会社パワーデバイス製作所・TOPPANテクニカル・デザインセンター株式会社・株式会社アドバンテスト九州システムズ)への見学、とIPSの7名の教授陣からの講義を核とするプログラムを実施することとしました。

招へいする学生が情報の受け手となるだけでなく、できるだけ能動的に参加して頂くため、「1.北九州市訪問の前に各自の興味ある分野のIPS教員の研究について学んで質問を準備し講義で質問をする」、「2.企業見学に先立ってその企業が設計・製造している製品を調べ、質問を準備し見学時に質問をする」、「3.講義や企業見学後に新しく発見したことを発表し合いプログラムを通してどのように自分の見る世界が広がったかを認識する」時間を用意しました。

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招へい学生が福岡訪問前に調べた内容をベースに講義内容について質問をしている様子
活動レポート写真2
見学予定企業を事前に研究して企業の特徴と質問したい内容を参加者の前で発表している様子

ランチの時間を利用して、台湾からの招へい学生とIPSの学生との交流会も設けました。IPSの学生には、現在の研究室に所属することになった経緯と今こだわっていること(研究でも趣味でも将来計画でも何でも可)の二点に絞って自己紹介をして頂きました。台湾の学生の多くは英語を習い始めた時点で英語名を付けるそうで、IPSの学生も事前に自分で英語名を考えて頂いて、自己紹介を “Call me XX” で始めて頂きました。

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招へい学生の自己紹介に対してIPS学生が質問をしている様子

会社見学には参加希望したIPS学生も同行しました。道中の会話で普段のお互いの暮らしを知り合う機会になったようです。また、北九州市の外国人材担当係長から「今年度北九州市が台北科技大とインターンシップの協定を結び、来年度実施するインターンシップについて、北九州市の魅力とともに紹介したい」との依頼を頂き、講義間に20分間の紹介を頂きました。これらの活動の様子は、IPS広報チームからInstagram, facebook, Xでタイムリーに記事を配信頂きました。

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招へい学生の会社見学に同行したIPS学生と一緒に、福岡市博多区の企業訪問の帰りに櫛田神社に参拝。節分で「福」を呼び込む「お多福」さんの前で記念撮影

台湾に戻ってから、招へいした学生それぞれに「半導体産業での活躍を通して将来どのように社会に貢献できるか」を考える機会を持ってもらうべく、「自分は将来どのような会社あるいは機関でどんな仕事をしているか」今イメージしていることを、最終報告会としてオンライン・ミーティングで発表頂きました。招へい学生は今回のプログラムで半導体分野の一流研究者による特別授業と世界的な技術を有する企業への見学の機会を得ることができました。これが教育研究機関間の交流の促進につながり、日本と世界の科学技術の発展に寄与することを期待しています。