2025年度 活動レポート 第31号:長崎国際大学

2025年度活動レポート(一般公募プログラム)第31号 (Aコース)

薬用植物資源を基盤としたモンゴルとの持続的な国際研究交流の構築

長崎国際大学からの報告

2025年11月30日から12月6日までの期間、モンゴル薬科学大学より学部生・大学院生7名および引率教員1名が来日し、「薬用植物資源を基盤としたモンゴルとの持続的な国際研究交流の構築」をテーマに、研究・教育・文化交流を組み合わせた総合的な科学技術交流を実施しました。

【11月30日】

一行はウランバートルから仁川を経由して福岡空港に到着後、佐世保市内へ移動しました。初日は移動を中心とした行程でしたが、滞在中の生活や翌日以降の活動内容について説明を行い、円滑な交流開始に向けた準備を整えました。

【12月1日】

午前は佐世保市街地を散策し、港町として発展してきた地域の歴史や文化について理解を深めました。午後は長崎国際大学薬学部にてオリエンテーションおよびキャンパスツアーを実施し、教育・研究施設を見学しました。併せて、両大学間の学術・教育交流協定調印式を執り行い、今後の学生交流、研究者交流および共同研究の推進に向けた制度的基盤を整備しました。モンゴル薬科学大学の参加者は民族衣装を着用し、国際色豊かで和やかな雰囲気の中、式は進行しました。本日の活動の様子は、地元テレビ局や新聞社の取材を通じて広く紹介されました。

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協定調印式における記念撮影

【12月2日】

薬品資源学研究室において研究体験を実施し、薬用植物由来成分の抽出・分離、分析機器を用いた構造解析、ならびに生物活性評価に関する説明および実習を行いました。参加者は、日本における天然物創薬研究に強い関心を示しました。また、附属薬用植物園を見学し、植物の特徴や利用方法について意見交換が行われました。

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天然物活性評価の研究体験の様子

【12月3日】

午前は薬学部講義「生薬学Ⅱ」を受講し、天然物の生合成や医薬品開発との関係について理解を深めました。午後は西海国立公園・九十九島地域においてフィールドワークを実施しました。九十九島水族館「海きらら」では一般見学に加えバックヤードツアーを行い、飼育現場やクラゲの繁殖設備、浄水システム、標本室などを見学し、日本における海洋生物の飼育・研究の現場を体感しました。

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九十九島水族館「海きらら」でのバックヤードツアーの様子

【12月4日】

午前は機能形態学研究室および細胞生物薬学研究室による研究紹介が行われ、活発な意見交換が行われました。午後は「生薬学実習」に参加し、本学学生とともに漢方薬の調製を行いました。実習を通じて漢方医学への理解を深めるとともに、本学学生とモンゴルからの参加者との交流が一層活発となりました。

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本学学生と「生薬学実習」に取り組む様子

【12月5日】

大学での活動最終日となるこの日は、修了証授与式および意見交換会を実施しました。実施主担当者である宇都拓洋教授より参加者へ修了証が授与され、記念品として季節の花をあしらった有田焼のプレートが贈呈されました。午後は「生薬学実習」において、日本薬局方に基づく生薬の鑑別実習に取り組みました。

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修了証授与式における記念撮影

【12月6日】

最終日は中冨記念くすり博物館を訪問し、日本における医薬の歴史について学びました。生薬標本や伝統的な薬づくりに用いられてきた器具類を見学し、漢方が日本の文化や社会と密接に関わりながら発展してきた過程について理解を深めました。その後、太宰府天満宮を参拝し、参拝後には名物の梅ヶ枝餅を味わいました。すべての交流活動を計画どおり終了し、参加者は福岡空港から帰国の途に就きました。

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中冨記念くすり博物館での見学の様子

【まとめ】

本プログラムを通じて、参加者は日本の創薬研究や薬学教育を体験するとともに、日本の自然環境や文化への理解を深めました。特に、研究体験や実習における学生同士の協働は、相互理解と信頼関係の構築に寄与しました。今後は、本交流で築かれた人的ネットワークを基盤として、学生交流や共同研究を継続的に発展させていく予定です。