2025年度 活動レポート 第26号:鳥取大学

2025年度活動レポート(一般公募プログラム)第26号 (Cコース)

ウズベキスタン(サマルカンド国立大学)からの招へい

鳥取大学国際乾燥地研究教育機構(IPDRE)
乾燥地研究センターからの報告

2025年10月13日から22日にかけて、鳥取大学はウズベキスタンのサマルカンド国立大学より教員・学生8名を招へいし、農学部(湖山キャンパス)および乾燥地研究センター(浜坂)にて、研修を実施しました。本学による同大学からの受入れは、さくらサイエンスプログラムを通じて3回目となります。本研修の以前より、両大学では2023年に学術交流協定を締結し、人材交流の活性化と研究基盤の強化を共同で進めてきました。この度のさくらサイエンスプログラムによる研修は、同協定上の連携活動の一環として実施されたものです。

近年のウズベキスタンでは、気候変動等に伴う降雨パターンの変化や人口増加の影響により、牧草地の荒廃、耕地の水不足、塩害が深刻化しています。こうした背景を踏まえ、本研修は「乾燥地における食料安全保障強化と貧困削減」を目的に、飼料作物および未利用作物(NUC)に係る知見・技術の向上をテーマとして企画しました。来日前にはオンラインで事前打合せを行い、プログラム概要や準備事項を共有するとともに、研修員のテーマ発表と研究オリエンテーションを通じて、目的・目標設定や研究デザインに関する共通理解を深めました。来日後は、①放牧地の劣化と再生に向けた実験・演習、②未利用作物等の耐乾性・耐塩性作物の生理分析や栄養価評価に関する学習、③社会実装を進めるための普及アプローチに関する学習—の3点を柱に約1週間の研修を行いました。

初日には、鳥取県北栄町のJA鳥取中央女性会を訪問し、地元農家の方々から地域の取組を伺うとともに、地元加工グループによる米粉製品づくりを体験しました。研修員は、地域農業を支える活動に感銘し、また相互理解を深める交流の機会ともなりました。

活動レポート写真1
JA鳥取中央女性会での研修:地元の米粉加工グループ(大栄町)によるベーグルづくり体験

2日目以降は、牧草の成長・光合成特性の解析、土壌分析、塩類動態モニタリング、温室効果ガス測定など、多様な手法を集中的に体験しました。異なる分野での専門知識を伝えるため、これら研究の講義には7名の教員が参加しました。また、ウズベキスタンでの活動経験を持つ鳥取大学の学生たちも研修をサポートし、文化や社会の相互理解を深めることもできました。

活動レポート写真2
草地を想定した温室効果ガス測定の学習
活動レポート写真3
鳥取大学農学部での実験手法に係る学習

また乾燥地研究センター(国際乾燥地研究教育機構機構)にある乾燥や塩害対策に係る様々な施設や機器についての視察も行いました。期間中、研修員からは、「日本の地域農業を支える活動に感銘を受けた」「最新の研究機器を活用した実践的な実習ができた」との声が寄せられました。

活動レポート写真4
塩類動態モニタリングの実験装置を視察する研修員

最終日には学習内容と帰国後の行動計画を共有し、修了証(Certification)を授与しました。鳥取大学国際乾燥地研究教育機構は、今後もサマルカンド国立大学との研究交流を継続し、中央アジア地域の生活改善と地域経済の発展に寄与してまいります。

活動レポート写真5
最終日にはCertificationが授与された