2025年度活動レポート(一般公募プログラム)第25号 (Bコース)
薬剤耐性菌感染症抑止に向けた国際共同研究の推進と基盤人材の育成
東京科学大学大学院医歯学総合研究科
教授 齋藤 良一さんからの報告
東京科学大学では、2025年12月1日から12月20日の20日間の日程で、ガーナ大学野口記念医学研究所(野口研)から大学院生・若手技術者5名と教員1名を大学院医歯学総合研究科微生物・感染免疫解析学分野に招へいしました。
野口研は、日本政府の支援で1979年に建設以降、ガーナを含む西アフリカにおける感染症研究の中心を担っている研究所です。東京科学大学(旧東京医科歯科大学)では、約20年前から野口研に研究拠点を設置し、感染症領域の共同研究や人材育成を行ってきました。今回は、国際的な公衆衛生上の脅威となっている薬剤耐性について、その流行実態と伝播機構解明に関する研究交流を行いました。
【来日後~研究開始】
招へい者に対し、プログラムの趣旨および進行概要を説明した後、使用予定の研究機器の紹介や微生物の取扱いに関する教育訓練を実施しました。また、本交流テーマに関しては既に共同研究を遂行しているため、その進捗状況を共有し、研究内容の意義や課題について改めて確認するとともに、活発な意見交換を行いました。
【研究交流】
薬剤耐性菌のゲノム疫学研究等の強化に向けて、招へい者は細菌の遺伝的特性解析に使用される高精度なゲノム解析手法を習得しました。また、東京科学大病院や国立感染症研究所、町田予防衛生研究所の施設見学やセミナーを通じて、国際的な保健医療・公衆衛生の現状や課題、研究協力のあり方などを議論し、それらの理解を深めました。さらに、週末には日本科学未来館を見学し、日本の科学技術にも触れることができました。
【まとめ】
本交流には日本人大学院生らも参画したことから、ガーナと日本の双方において、地球規模の保健医療および公衆衛生の課題解決に向けた共同研究の推進と、それらに対応する人材育成の活性化を図ることができました。また、本研究交流を通じ、両施設間の組織的な協力関係は一層強化されました。
この度は、JSTをはじめ、学内外の多くの方々より多大なご支援を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。