2025年度活動レポート(一般公募プログラム)第2号 (Aコース)
表面プラズモンアンテナ付シリコン光検出器の研究開発に関する交流
静岡大学からの報告
2025年8月3日~9日の7日間、インド、グローバルアカデミーオブテクノロジー(以下、GAT)の助教Anitharaj Nagarajan先生と学部生7名を招へいし、静岡大学(以下、静大)電子工学研究所にて「表面プラズモンアンテナ付シリコン光検出器の研究開発に関する交流」を実施しました。活動内容を報告いたします。
【初日(8月3日)】
21:45に中部国際空港着の便で到着され、簡単な挨拶をした後、空港近くのホテルに案内しました。長旅の疲れを見せず、皆さん笑顔で応対してくれたことが印象的でした。
【2日(8月4日)】
午前中に空港からバスに乗って浜松駅に向かいました。昼過ぎに浜松駅に到着後、静岡大学の宿泊施設に案内し、その場で本プログラムの概要と滞在期間の予定を説明しました。
夕刻に静大近くのインド料理屋に移動し、ウェルカムパーティーを行いました。静岡大学の学生も合流し、お互いの自己紹介をしました。日本の学生の方がやや内気で、つたない英語ながら一生懸命に自己紹介をしていましたが、日本の漫画やアニメはインドでも有名なようで、共通の話題で盛り上がっていました。
【3日(8月5日)】
午前は相互の研究紹介をしました。GATのAnitharaj先生は表面プラズモンアンテナ付シリコン光検出器に関する研究で2020年に静大から博士号を取得していて、最近の静大での進捗に興味を示していただきました。またGATの学生さんからも、このテーマに関する新しいトピックをご提案いただき、我々としても有意義な議論の場となりました。
午後はヤマハ・イノベーションロードを訪問し、同社が開発した多くの楽器を見学しました。
【4日(8月6日)】
午前は予め作製しておいたデバイスに光を照射し、電流を測定してもらいました。光検出器の基本原理を説明した後、光照射系やプローバ、半導体パラメータアナライザの機器を実際に操作してもらいました。
午後はクリーンルームに入って半導体デバイスの作製に必要な装置を紹介しました。その中で、電子線蒸着装置を利用した金薄膜の堆積を体験してもらいました。
GATの学生さんはクリーンルームへの入室が初めてとのことで、大変興味を持ってもらいました。
【5日(8月7日)】
午前は電磁界シミュレーション手法の講義を行いました。電磁界解析の歴史やMaxwell方程式をプログラム上でどう計算するかについて説明しました。
午後は各自のノートパソコンを使ってプログラムコードを作成してもらい、実際に動かしてもらいました。打ち間違いなどのエラーを解消させながらプログラムを完成させ、電磁波の波面が進んでいく様子を体験してもらいました。
【6日(8月8日)】
午前はスズキ歴史館に行きました。車やバイクの製品や、同社の現場での取り組みについて見学しました。GATと静大の学生が一緒になってダンスをしながら、記念の動画を撮影していました。2日目とは見違えるほど打ち解けていて驚きました。
正午ごろに浜松駅へ移動し、ランチの後、近隣の百貨店でショッピングを楽しんでもらいました。
夕刻に和食レストランに移動してフェアウェルパーティーを開催しました。GATの皆さんからは静大留学への希望や本プログラムへの感謝のお言葉を頂戴し、静大側も多くの勉強をさせてもらえたことに対して謝意を伝えました。
【最終日(8月9日)】
早朝、浜松駅よりバスに乗って中部国際空港に向かいました。到着後は帰国便のチェックインまで数時間ほど余裕があったので、空港内でショッピングを楽しんでもらいました。別れを惜しみつつ、再会を約束して帰国されました。
【総括】
本プログラムの実施によって、GATと静大の間で新たな連携を構築するきっかけになりました。今後の共同研究や留学生の受け入れ等を通して、学生・教員間の交流を強化していきたいと考えています。