さくらサイエンス・インド大学生招へいプログラム
京都大学桂キャンパスでミニ講義と研究室訪問
インドのトップ大学*から選抜された大学生ら55名は、9月10日(火)京都大学桂キャンパスを訪問しました。立川康人・工学研究科長から歓迎のあいさつの後、ミニレクチャ―を受講。最初は稲益博行・講師(工学研究科建築学専攻)が"How can we enhance steel structure's seismic resilience?" と題し、鋼構造骨組における耐震・制振性能の向上を目指す新しい構造部材や接合部の開発研究について解説。続いて田中隆行・准教授(同科分子工学専攻)は "Bottom-up chemical synthesis of molecular nanocarbon." をテーマに、ナノカーボンマテリアルの構造体を分子レベルから化学合成する手法について紹介しました。
講義に続く質疑応答では、稲益先生には「コスト面ではどのくらいかかるのか?」「地下の基礎部分の深さは?」「日本の耐震構造で大丈夫なのはどのような素材か?」、また田中先生には「新しい構造体を作っても、実用化までの道のりは長いのではないか?」「分子の安定性はどのように維持するのか?」など、かなり突っ込んだ質問が次々と寄せられ、各25分間という短い時間にもかかわらず白熱したレクチャーとなりました。
研究室選択訪問では学生らの専門分野をベースにグループに分かれ、工学研究科の6つの研究室(都市社会工学専攻・建築学専攻・機械理工学専攻・マイクロエンジニアリング専攻・物質エネルギー化学専攻・分子工学専攻)を見学しました。研究の現場を目の当たりにして学生たちの学ぶ意欲はさらに拍車がかかったようで、次々と質問を投げかけていました。
昼食は同キャンパスで学ぶ学生たちとの交流会。研究テーマやキャンパスライフなど、様々な話題で大いに会話が盛り上がり、半日という短い時間にもかかわらず充実したキャンパス訪問となりました。
*インド工科大学ボンベイ校、インド工科大学デリー校、インド工科大学グワハティ校、インド工科大学ハイデラバード校、インド工科大学カンプール校、インド工科大学カラグプール校、インド工科大学マドラス校、アンナ大学、ジャワハルラール・ネルー大学、デリー大学