2024年度活動レポート(一般公募プログラム)第72号 (Aコース)
災害時における救急看護の国際展開
~タイと日本における救急看護のシミュレーション教育の新たな可能性~
福山平成大学 看護学部
学部長 木宮 高代さん、教授 岡 和子さんからの報告
2025年2月10日から2月17日の8日間、タイの王立プリンス・オブ・ソンクラー大学 (PSU)の看護学部から学生7名と教員1名を福山平成大学看護学部に招へいし、C.科学技術研修コースのプログラムを実施しました。

【2月12日】
学長への表敬訪問、看護学科の紹介の後、看護学科の1~3年生と交流会を行いました。プリンス・オブ・ソンクラー大学学生は民族衣装でタイの踊りを披露しました。本学学生は「こいのぼり」「雪」「365日の紙飛行機」を合唱し、互いの文化交流が盛大に行われました。午後からは、タイと日本の災害看護の現状について講義を行い、質疑応答が行われました。日本は災害が多いため、各自が日頃から災害の備えをしていることに驚かれていました。

【2月13日】
成人看護学領域による「救命救急モデル(成人)を使用したトレーニング」を実施しました。そのほかにも三角巾を使用した救急法を行いタイと日本の方法の違いを確認しました。午後からは、駅家消防署見学を見学しました。


【2月16日】
世界文化遺産である廿日市市宮島の厳島神社を参拝しその後、広島平和記念資料館で平和教育学習を行いました。

今回のプログラムでタイと日本の災害看護の現状や救急モデルを使用した演習を実施し、各国の共通性や違いを知ることができました。災害看護は両大学の発表や消防署の見学、病院での災害看護の研修で日本の先進的な設備や災害時の管理体制、消防士の訓練などに感銘を受けた様子でした。また、日本は災害が多いため各自で災害に備える教育がなされていますが、タイでは準備ができていないということでした。
文化交流は、タイの民族舞踊や「水引き」の作成を通して交流を行うことができました。英語でのコミュニケーションの機会が少ないため本学学生は、語学の必要性も感じた様子でした。
最後に本プログラムに協力いただいた福山平成大学の学生・教職員の皆様、このような機会を与えていただいた科学技術振興機構(JST)、さくらサイエンスプログラムの関係者の皆様にお礼申し上げます。