2023年度 活動レポート 第201号:宮崎大学

2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第201号 (Aコース)

ペルーの医学研究者が宮崎大学で外科医療の先端技術を研修

宮崎大学医学部
教授 七島篤志さんからの報告

 宮崎大学医学部肝胆膵外科学教室では、JSTさくら招へいプログラムの支援を受け、2024年1月12日から1月18日の7日間、ペルーの協定校、国立サンマルコス大学から教員および研究者合計6名を招へいし、科学技術体験コース「腫瘍外科臨床・研究分野におけるペルーとの医学者の交流および共同研究の推進」を実施しました。
 引率者には、2年前に本学で実施した代替オンラインプログラムで交流した教員を充て、消化器外科学、精神科学、小児科学、感染症学、獣医免疫学における専門家を招へいしました。日本(羽田空港)到着翌日に日本科学未来館を見学し、プログラム3日目に宮崎入りする行程としました。

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宮崎空港到着時。七島教授、森下特別教授とともに

 本学では、医学部附属病院において、ロボット直腸手術見学や外科におけるVRを用いた臨床研究体験を行いました。ロボット手術見学やVR臨床体験では、地元メディア(NHK宮崎放送局、宮崎日日新聞社)の取材を受け、報道されました。

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ロボット手術用サージカルコンソール前で術者から説明を受けたところ

 また、救命救急センターおよびドクターヘリ・ドクターカーも見学し、宮崎県における救急医療体制や本院の救急外来システムについて説明を受けました。招へい者からはドクターヘリやドクターカーの運用についての質問があり、関心の高さが伺えました。

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ヘリポートにて

 4日目、5日目は2日間にわたり、招へい者と本学側研究者との間で臨床研究発表を交互に行い、若手研究者同士の今後の交流や共同研究に繋がる有意義な時間を持つことができました。

 6日目は、地域文化視察として、宮崎における医学史の説明をした後、青島神社や日南市の飫肥城を訪問し、宮崎独自の自然の造形や日本の歴史および伝統文化を学習しました。

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プログラム最終日。宮崎空港にて

 招へい者帰国の1週間後、1月26日にはオンライン交流を実施しました。招へい者からは、本学や本プログラムへの感謝の言葉が次々と聞かれ、「日本人のextraordinaryな歓待ぶりやホスピタリティの精神を学んだ」という感想が印象的でした。このオンライン交流には、国立サンマルコス大学と本学との交流のきっかけとなったDr. Ota(国費留学生として本学に留学)や、前回、前々回のさくらサイエンスプログラム、代替オンラインプログラムにおいて中心的な役割を務めたDr. Heliにも参加していただきました。彼らからは、宮崎を懐かしむ声が聞かれるとともに、今回の若手研究者らのプログラム参加が成功裏に終わったことを高く評価していただきました。

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招へい後に実施したオンライン交流の様子

 短期間のプログラムではありましたが、日本とペルーの架け橋となることができ、互いに濃密な時間を共有することができました。今回の招へいがきっかけとなり、今後の両大学の発展に繋がることを期待します。