2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第185号 (Aコース)
最先端科学技術を活用したスポーツ・健康科学研究の日韓交流によるグローバル化の促進
国士舘大学体育学部
特任教授 船渡和男さんからの報告
国士舘大学では、「さくらサイエンスプログラム」の支援を受け、「最先端科学技術を活用したスポーツ・健康科学研究の日韓交流によるグローバル化の促進」をテーマに韓国との交流計画を実施しました。2月12日~18日の期間、韓国体育大学校(韓国)、ソウル体育高等学校(韓国)、大韓障害人ボート連盟(韓国)、慶熙大學校(韓国)、信韓大學校(韓国)から教員、研究者、計10名が来日し、学内における最先端機器の体験や視察などに参加しました。また、スポーツ科学に関する学外の大学や国立スポーツ科学センター、東京オリンピック2020に関連した学外の施設視察など、様々な視点から日本のスポーツ科学技術に触れるプログラムといたしました。
【2月12日】
日本に入国し、翌日以降のプログラム実施について最終打ち合わせを実施しました。
【2月13日】
国士舘大学多摩キャンパスにおける設備見学や測定体験、日本と韓国におけるこれからのスポーツ科学に関するワークショップを実施いたしました。招へい者および本学におけるご自身の研究紹介や研究の問題点に関して意見を述べ、日本と韓国におけるスポーツ科学や応用科学分野に関する問題点について情報の共有を行いました。
午後は、学内における体脂肪量測定システムや形態計測に関する最先端機器の紹介や測定体験を行い、実際にアスリートに対して得られたデータをどのように活かしていくか事例検討について議論しました。招へい者からは特に発育発達段階の子どもにおけるサポートについて強い関心が寄せられました。その後学内のトレーニングセンターおよび部活動の実施場所について見学を行いました。
【2月14日】
3日目は、学外へ赴き、東京オリンピック2020における会場視察や日本オリンピックミュージアムで視察を行い、オリンピックムーブメントに関する国内の状況について視察を行いました。
【2月15日】
国士舘大学世田谷キャンパスにおける設備見学や測定体験を行いました。実際に実験で使用している機材である3次元モーションキャプチャーシステムや足底圧分析装置について招へい者自らが体験しました。実際の計測と同様なプログラムを実施し、どのようなデータが得られ、どのように活用されているか事例や計測結果に基づきながらフィードバックを行いました。参加された方からは、この計測によって個々のアスリートが抱える問題点について抽出することができ、その改善に役立てることが興味深いとコメントをいただいております。
【2月16日】
スポーツ科学分野における近隣の大学へ視察に向かい、国立スポーツ科学センターのツアーに参加することで学外における日本のスポーツ科学技術について理解を深めました。招へい者の皆様は、国立の施設だけではなく、大学における施設設備の充実やそれに付随するサポート体制について関心を寄せられておりました。
【2月17日】
これまでの測定体験や視察を元に、「日本と韓国におけるこれからのスポーツ科学」について成果報告会を行いました。招へい者の皆様からは、今回の経験を韓国内でも紹介し、新たな共同研究へつなげたいという強い意志を示していただきました。日本のスポーツ科学は、特に最先端機器の設備の充実が素晴らしく、これらをより活用して国際的な共同研究を実施することにより、日本と韓国における共通の課題の解決を試みる必要があるとお互いに意見を交換し合いました。
【2月18日】
日本を出国、無事に韓国へ帰国されました。
結びとして、本プログラムの実施に際してご協力をいただきました皆様に心より御礼申し上げます。本プログラムをきっかけに、今後も日韓における国際的な交流の機会をさらに広げたいと思います。