2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第183号 (代替オンライン)
Okayama University and Srimahasarakham Nursing College online exchange program
岡山大学からの報告
本オンラインプログラムは岡山大学医学部保健学科(以下、本学)主催により協定校であるタイのSrimahasarakham Nursing College(以下、スリマハサラカム看護大学)との間でさくらサイエンス招へいプログラムの代替オンライン交流として2024年2月20日~21日に実施された。参加者は38名で、本学から教員10名、学生9名、スリマハサラカム看護大学より教員3名、学生16名が参加した。
スリマハサラカム看護大学は1982年に設立され、保健省管轄下にある王立の看護学系単科大学である。本学とは2006年から交流しており、現在までに13回の本学学生派遣、6回のタイの学生受け入れを実施してきた。COVID−19パンデミックによる渡航が制限下では、オンラインプログラムにより交流を継続してきた。2023年度より本学からタイへの派遣が再開され、タイに派遣された学生も今回のオンラインプログラムに参加した。タイへの派遣時には本学学生一人ひとりにスリマハサラカム看護大学の学生がバディとしてつき、学生同士のサポート体制をとっている。今年度9月に両国の学生同士がスリマハサラカム看護大学で交流しており、このオンラインプログラムで再会を果たしたことで学生間の交流は非常に活発で和やかに行われた。
プログラムでは、招へいプログラムで予定していた研修の一部である本学教員による岡山大学病院の紹介および旭川荘療育・医療センターの紹介が行われた。学生主体のプログラムでは、プログラム1日目に各大学の学生による大学紹介が行われた。それぞれの大学の施設や環境、学習の内容、アルバイトなどの学生生活を学生自身で作成した動画により紹介した。また、本学学生はタイ派遣プログラムでの体験を振り返るプレゼンテーションにより学びを共有し、スリマハサラカム看護大学にフィードバックを行った。9月の直接交流の思い出がよみがえりディスカッションに花が咲き、アットホームな雰囲気でプログラムは進行していった。2日目のプログラムでは、学生によるグループディスカッションが行われ、そのディスカッションの内容をグループごとにプレゼンテーションして共有した。互いの文化を学びつつ、それぞれの大学の看護教育の特徴や違いを知り、学生生活について情報交換できた。2日間という短期プログラムであったが、交流を重ねることで相互理解を深める機会を得て、今後も交流の継続を約束し閉会となった。
本計画で紹介した豊かで先進的な教育資源(岡山大学,岡山大学病院)や医療・看護・福祉と多岐にわたる教育プログラム(旭川荘)は、最先端の科学技術教育資源や充実した福祉環境が不足しているタイ東北部(ルーラルエリア)に位置するスリマハサラカム看護大学の学生が希求するものである。今回、訪日して、最先端の医療や福祉を、実体験から学ぶことはかなわなかったが、訪日プログラムで訪問する予定であった施設について、オンラインによる紹介によって理解を深め、ディスカッションで学びを深化させることができたことは非常に有意義であった。