2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第180号 (Aコース)
ベトナムの看護学生が日本の認知症看護を学ぶ
四條畷学園大学看護学部からの報告
四條畷学園大学看護学部では、2024年1月22日から 1月27日にかけて、ベトナムのファムゴックタック医科大学の看護学生6名と教員4名を招へいし、看護学部の学生達と共に「認知症看護」を学ぶプログラムを実施しました。
本プログラムでは、実際に認知症高齢者の支援をしている施設の見学や学内での演習を通して、認知症看護の実際に触れてもらうことで、今後、高齢化が急速に進むと考えられるベトナムにおける認知症看護の発展に寄与することを目的としています。また、急速に国際化が進む医療現場において、外国人と協働して働くことが予測される日本人学生においても同世代と語り合う貴重な機会となると考えられます。
【1月23日】
奈良東病院グループの施設見学を行いました。介護老人福祉施設やデイサービス、介護付き有料老人ホームや認知症高齢者専用のグループホームを見学させて頂き、また、そこで働くベトナム人スタッフにも話を伺うことができました。多種多様な高齢者を支える施設やそこで働くスタッフの役割について、招へい者らは熱心に質問し、学ぶことができました。また、施設見学終了後、東大寺に立ち寄り、鹿と戯れるなど日本文化も楽しみました。
【1月24日】
協和マリナホスピタル・ウェルハウス西宮に伺いました。高齢者ケアの実際の現場を見学し、また、そこで働くベトナム人スタッフから話を聞くこともできました。また、午後からはキューピー神戸工場に伺いました。機械と人が協働する最新の設備を見学し、昨日とは異なる日本文化を体験することができました。
【1月25日】
看護学部にて、高齢者体験スーツを着用して身体機能の低下を体験したり、多職種連携ハイブリッドシミュレーター SCENARIOを使用して高齢者看護の演習を実施したりました。
【1月26日】
この4日間の学びをまとめ、招へい者らに発表して頂きました。発表の内容は、実施内容だけでなく、この学びをベトナムでどのように活かすかということまで及んでおり、充実したプログラムを実施することができたと実感しました。
参加した招へい者の満足度は総じて高く、今後の留学や研究協力の申し出もありました。また、関わった日本人学生の学びや充実感も高く、本プログラムが招へい・受入れ双方の学生にとって貴重な学びの機会であり、将来の医療を担う人々の懸け橋となったと考えます。
最後に、JSTさくらサイエンスプログラム、奈良東病院グループ様、医療法人協和会様、キューピー神戸工場様には、本プログラム実施にあたり、多大なご支援とご協力を賜りました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。