2023年度活動レポート（一般公募プログラム）第178号 （Aコース）
ものづくりに携わる浙江省科学技術庁地方職員との交流と産学官への訪問見学
公益社団法人日本技術士会栃木県支部からの報告
令和5年12月3日～9日、公益社団法人日本技術士会栃木県支部はさくらサイエンスプログラムの支援により、中国浙江省科学技術庁の地方職員10名、および自己負担による中小企業者17名を受け入れ、製造業各社、大学、栃木県の研究施設等の見学を通した日本側の専門家との技術交流を精力的に行いました。
視察訪問先は日本科学未来館、企業のパナソニックセンター東京、コベルコパワー真岡工場、日立グローバルソリューションズ栃木工場、宇津救命丸資料館、深井製作所。それに宇都宮市グリーンパーク茂原（一般家庭ゴミ焼却場）、栃木県産業技術センター、宇都宮大学工学部。また中華人民共和国在日本国大使館と栃木県庁への表敬訪問を行いました。浙江省は栃木県の友好姉妹都市（令和5年は締結30周年）で、科学技術の交流に重きを置いています。そのため栃木県庁表敬訪問は熱烈な歓迎を受け、その様子は新聞二誌に掲載されました。さらに、ものづくりに関するセミナーも開催しました。
日本科学未来館では日本の先端技術に触れ、参加者全員大変興味を持って見学しました。中国にはこのような施設がないとのことで、子供たちが大勢見学している様子を羨ましがっていました。中国大使館には「さくらサイエンスプログラム」で日本に招へいされたことの報告をしておりました。
パナソニック東京センターではひらめきをカタチにするミュージアムで楽しみました。
現在浙江省では環境対策に積極的に取り組んでいます。宇都宮市営ごみ焼却場（クリーンパーク茂原）では、ごみの分別や回収車の受け入れに興味を示し、瓶は色によって分別されるのには驚いていました。焼却場内外が清潔で匂いもない状態にも感心しておりました。また、日立グローバルソリューションズ（株）栃木工場では冷蔵庫の生産ラインや品質・安全管理等の説明の後、工場を見学しました。
栃木県産業技術センターでは所長および担当者から業務内容や現在の体制の説明後、所内の各研究室を廻り、電波暗室や匂いの分析室等を見学しました。宇都宮大学工学部訪問では学長および工学部長から歓迎挨拶を戴いた後、イチゴのロボットによる自動摘み取りの見学や各研究室で説明を受けました。
栃木県庁への表敬訪問では天利副知事および関係部局の方々から、盛大な歓迎を受けると共に歓談をいたしました。
深井製作所では自動車部品製造過程の見学の後、質疑応答が熱心に交わされました。現在、中国のものづくり中小企業の多くが5Sに取り組んでおり、5Sを徹底している深井製作所には感心しておりました。また、当支部主催の技術セミナーをでは、熱心な質疑応答がありました。
タイトなスケジュールでしたが充実した一週間を過ごすことができました。今後、さらに関係を深め人的交流を推し進めたいと思います。さくらサイエンスプログラムに深く感謝申し上げます。