2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第167号 (Bコース)
金属積層造形技術を活用した力学的メタマテリアルの創製
長岡技術科学大学からの報告
長岡技術科学大学では、マレーシア国民大学から3名、ハノイ工科大学(ベトナム)から4名およびインド工科大学インドール校より3名を招へいし、12月10日から12月16日の間に共同研究を実施し、金属積層造形技術を活用した力学的メタマテリアルを作成しました。
具体的には、学内に設置された最先端の金属積層造形装置を活用し、負のポアソン比を構造として示す力学的メタマテリアルを造形しました。はじめに、トポロジー最適化・形状最適化手法を活用し、応力集中部での破損を防止するための形状最適化を行いました。その後、金属積層造形装置及び樹脂積層造形装置を用いて対象とする形状を造形し、3Dスキャナーでその形状の精度について細部まで測定しました。その後、光学顕微鏡およびデジタルマイクロスコープを用いた微細観察により、組織に生じた混入物や溶融不良部などの欠陥形成と積層造形プロセスにおけるパラメータの関係について考察を実施しました。
最終日には結果報告のプレゼンが行われ、作成した力学的メタマテリアルの特性評価手法や今後の共同研究について、活発な討論が行われました。
滞在期間中には、共同研究活動のみならず日本人学生や本学留学生との交流も積極的に行われました。学生との交流会では、お互いの興味や文化など様々な点について英語での会話でコミュニケーションをとっており、日本人学生にとっても大変良い刺激となりました。
学習期間は5日間と短期間ではありましたが、濃密な実験と討論が行われ、参加者は大変満足しているようでした。帰国後の共同研究活動についても打ち合わせが行われ、今後も共同研究を進めていくため交流をより活発にしたいとの思いがより強くなりました。