2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第152号 (Aコース)
グリーン科学技術の創出に向けた国際的頭脳循環
静岡大学グリーン科学技術研究所からの報告
静岡大学グリーン科学技術研究所では、2023年12月5日から12月9日にかけて、科学技術振興機構(JST)さくらサイエンスプログラムの支援を受けて、インドネシア・ガジャマダ大学(Universitas Gadjah Mad)からの若手研究者および大学院生10名を招へいしました。5日かけて、静岡大学のグリーン科学に関する施設見学や国際シンポジウムの参加、グリーン科学技術に関する共同研究分野についての相互ディスカッションを行いました。
【12月5日(1日目)】
羽田空港に到着後、静岡市内に移動し、日本での滞在に関するオリエンテーションを行いました。
【12月6日(2日目:研究室見学と農場訪問)】
静岡大学農学部地域フィールド科学教育研究センター藤枝フィールドを訪問して、静岡ならではの茶圃場や柑橘圃場を見学し、ミカンの収穫体験などを通じて静岡大学で実施されている持続型農業研究について学びました。また静岡大学グリーン科学技術研究所生物分子機能研究コアおよびフィールドインフォマティクス研究コアの研究室訪問し、グリーン科学技術研究所で実施されている研究についての理解を深めると共に、日本人学生やインドネシアからの留学生と交流を行い、日本での教育研究活動について触れました。
【12月7日、8日(3~4日目:International Conference on Green Science and Technology 2023(ICGST2023) へのオンライン参加)】
静岡大学国際連携推進機構を訪問し、静岡大学とガジャマダ大学のこれまでの交流やガジャマダ大学内に存在する静岡大学事務所などについて興味深く聞いていました。また国際カンファレンスInternational Conference on Green Science and Technology 2023(ICGST2023)にオンラインにて参加しました。ICGST2023はマレーシアのクアラルンプールで行われた、静岡大学グリーン科学技術研究所主催の国際イベントです。グリーン科学技術研究所に所属する研究者を始めとしたSDGsの目標2(飢餓をゼロに)、3(すべての人に健康と福祉を)、7(エネルギーをみんなに、そしてクリーンに)の達成を目指す研究者の講演を受講するとともに、インド、インドネシア、マレーシアの研究者が携わるグリーンバイオならびにグリーンテクノロジーの最新研究について新しい視点を得る機会になりました。
【12月9日(5日目:研究室見学)】
植物ストレスマネージメント研究コアで実施している揮発性有機化合物の植物間コミュニケーションに関する研究紹介に参加するとともに、研究が実施された静岡大学農学部大谷圃場の見学を行いました。参加者たちは静岡大学の研究インフラや設備に触れ、将来的な研究や協力の可能性を模索しました。
さくらサイエンスプログラムを通して、参加者たちはグリーン科学技術に関する共同研究分野において熱心なディスカッションを行いました。互いの研究背景や文化的な視点を交換することでアイデアが交わり、新たな共同研究の可能性が広がりました。これらのディスカッションは、参加者たちが異なる研究分野や文化を理解し合い、協力を深める重要な場となりました。
この国際交流プログラムは、研究者らが従来の視点にとらわれない環境や専門分野での知識や経験を共有し、共同研究の基盤を築く重要な一歩でした。今後も国際的な協力が進み、持続可能な未来に向けた研究がますます進展することが期待されます。