2023年度 活動レポート 第140号:京都大学

2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第140号 (Bコース)

アフリカにおけるSDGsに向けた高度イノベーション人材育成支援

京都大学からの報告

 2023年12月1日から20日にかけて、招へいプログラム「アフリカにおけるSDGsに向けた高度イノベーション人材育成支援」を実施した。このプログラムでは、18日目に開催される「『アフリカにおけるSDGsに向けた高度イノベーション人材育成のための国際連携教育プログラム』第4回国際合同コンフェレンス」での研究発表に向けた個別指導と、アフリカで活躍する企業・NPOおよびSDGs関連施設の見学、日本文化体験、日本の学生との交流を並行して行った。プログラムには、エチオピアから3名、マダガスカルから1名、カメルーンから1名、ザンビアから3名、ケニアから2名の、計10名が参加した。

【1日目】

 関西空港到着後に宿舎に移動。

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京都駅のシャトルバス乗り場にて

【5日目】

 アフリカで活躍する日本企業について学ぶために、ダイキン工業テクノロジー・イノベーション・センター(大阪府摂津市)を見学した。チュニジア出身で同センターの技術者であるミシ・アブダラー氏よりダイキン工業のアフリカでの事業展開などについての説明を受けた後、DAIKIN Discovery Hallにてダイキン工業の歴史と技術に関する展示および、同センター内の実験設備を見学した。

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空調設備のパーツで作られたモニュメントの前での記念撮影

【6日目】

 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 アフリカ地域研究専攻のアフリカ地域演習(水曜ゼミ)において、学生たちが、自己紹介と現在取り組んでいる研究テーマについて発表した。

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博士論文執筆に向けた研究計画を発表する学生

【8日目】

 自然保護や環境について学ぶために京都市動物園を見学した。元・京都市動物園生き物・学び・研究センター研究推進員で、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科助教の齋藤美保氏により、動物の生態や個体の識別方法などについての解説が行われた。

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チンパンジーの生態などについての説明を受ける学生たち

【9日目】

 日本文化体験として、裏千家茶道総合資料館、表千家茶道会館展示室、白峯神宮、京都御苑をめぐるエクスカーションを実施した。白峯神宮では本殿および蹴鞠の施設やサッカー日本代表チームなどによる奉納品を見学した後、京都御苑では紫宸殿などの建物や高御座などの展示物を見学した。

【12日目】

 京都市における上水道整備事業の歴史を学ぶため、琵琶湖疏水と琵琶湖疏水記念館および、南禅寺を見学した。学生たちは琵琶湖疏水記念館で歴史的背景や概要を学んだ後、実際に琵琶湖疏水を見て歩いた。南禅寺では名所の三門と法堂および、琵琶湖疏水事業で作られた水路閣を見学した。

【14日目】

 日本のNPO法人によるアフリカでの平和構築事業について学ぶため、認定NPO法人テラ・ルネッサンスを見学した。まずキャンパスプラザ京都において、同法人の国際運動推進部 グローバルファンドレイジング・政策提言担当の古岡繭氏およびウガンダ事務所長のオテマ・ジミー氏により、同法人の設立背景や、同法人による平和構築のための取り組みが紹介された。その後、京都市下京区の同法人の事務局に移動し、啓発事業部 マーケティングオフィサーの島彰宏氏から同法人の運営や実務に関する説明を受けた。

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認定NPO法人テラ・ルネッサンスの事務所にて

【15日目】

 日本とアフリカの大衆文化研究について学ぶため、京都国際マンガミュージアムを見学した。学生たちは日本のマンガに関する常設展示および現在開催中の「アフリカマンガ展」について、同ミュージアム学芸員で京都精華大学国際マンガ研究センター研究員のユー・スギョン氏による解説を受けた。

【18日目】

 「アフリカにおけるSDGsに向けた高度イノベーション人材育成のための国際連携教育プログラム」の第4回国際合同コンフェレンスにおいて、学生たちが各自の研究について発表し、それぞれの分野を専門とする教員との質疑応答が行われた。参加した教員による投票により、口頭発表セッションおよびポスター発表セッションにおける優秀発表者が選出された。本プログラムの学生は、ポスター発表セッションの1位と2位および口頭発表セッションの1位に選ばれた。

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口頭発表セッションで最優秀発表者に選出された学生

【20日目】

 本プログラムの参加者10名と他の短期プログラム参加者の計15名が、関西国際空港から帰国の途についた。