2023年度 活動レポート 第112号:東京都市大学

2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第112号 (Aコース)

情報処理・通信分野および都市工学分野の最新研究に触れるPBLと研究室における活動を通じた泰日学生交流

東京都市大学 理工学部医用工学科
教授 京相雅樹さんからの報告

 2023年10月22日から10月28日の7日間、連携協定を締結しているタイのタマサート大学SIIT(Sirindhorn International Institute of Technology)より、都市工学を学ぶ学部学生2名、電気・電子・情報分野を学ぶ学部学生6名、そしてAIおよびIoTを学ぶ情報分野の大学院生1名、計9名の学生と両分野の教員を招いて、東京都市大学世田谷キャンパスの建築都市デザイン学部都市工学科、情報工学部情報科学科および知識情報工学科、理工学部医用工学科に所属する6つの研究室に分かれ、研究室における技術体験プログラムを実施しました。

 活動初日の10月23日の午前中にはまず、東京都市大学の紹介を行うとともに、特に海外からの学生を受け入れるプログラムやそのサポート体制に重きをおいて国際交流プログラムに関する説明を行い、その後都市大の学生によるキャンパスツアー、学生を交えたキャンパス内カフェテリアでの昼食交流を実施しました。この午前中のプログラムは同じ日程で本学に滞在するケニアのジョモケニヤッタ農工大学と合同で行ったため、タイとケニアの学生、教員の交流も行われ、3国間交流が実現しました。

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初日プログラムにおけるタイ-ケニア学生交流の様子

 この日の午後には本プログラムの説明に続き、研究室の教員、学生との顔合わせを行った後、各研究室に分散して研究室ごとの技術体験活動に入りました。研究室への配属に際しては、プログラムの開始前に学生参加者に対して事前の調査を行い、興味を持つ技術分野を特定してから関連する分野の研究室に受入れをお願いする方式を採っています。このため、参加者は研究室における活動に積極的に参加できました。たとえば都市工学科の研究室では、参加者を学外に連れ出し、東京の街に設置されている設備やその機能について学ぶフィールドワークが行われたり、研究室内でコンピュータシミュレーションや実験を行い、理論や結果について議論したりといったように、様々な活動が実施されました。

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都市工学科研究室の活動におけるフィールドワークの様子(右の2名が参加者)
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知能情報工学科研究室の活動における日タイ学生の技術交流の様子

 プログラムは、技術交流のみならず、学生間の文化交流についても重要視しており、配属される研究室の学生さんには、技術交流外の時間には積極的に文化に関する情報交換や学外散策をお願いしました。学生たちの案内で東京の街を探索した参加者たちは、日本の街や文化や人について多くの情報を得たのではないでしょうか。

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参加者と研究室学生による秋葉原街探索の様子(2列目左が参加者)

 プログラムの最終日には発表会を行い、技術交流の内容、文化交流の内容について参加者にプレゼンテーションを行っていただきました。参加者は研究室で体験した技術的なプログラムの成果を報告するだけではなく、学外に出かけた際の様子や食べ物の感想など、多数の写真や図を交えながら紹介しており、このプログラムに意欲的に取り組んでくれたことがよく分かる発表となっていました。

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医用工学科で活動した参加者による発表の様子

 発表会の後には修了式が行われ、学長の手から参加者に修了証書が手渡され、1週間のプログラムが幕を閉じました。最後に行われたお別れ懇親会では、参加者はサポートしてくれた研究室の学生とこれまでの活動について楽しげに話したり、一緒に記念撮影をしたりしており、このプログラムが参加者にとって実りあるものであったことを伺わせていました。これまでの交流活動は、タマサート大学SIITからの留学生獲得につながってきたことから、今後もこの活動を継続していきたいと考えています。