2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第037号 (Aコース)
マレーシアの大学院生・研究者・教員がマテリアルサイエンス分野で共同研究
北陸先端科学技術大学院大学からの報告
2023年10月5日から10月14日までの10日間の日程で、マレーシア工科大学(UTM)本校から大学院生2名、研究者1名、教員1名、UTMマレーシア日本国際工科院(MJIIT)から大学院生1名、研究者1名、教員1名(自費参加)、マレーシア工科大学マラッカ校から大学院生2名、マレーシアパハン大学から大学院生2名、教員1名が本学マテリアルサイエンス分野と共同研究を実施しました。本交流の趣旨はマレーシアの環境・エネルギーに関する技術交流を核に、国際共著論文成果に繋がる新たなプロジェクトを創出しました。また、共同研究による大学間連携を強化するとともに、マレーシアからの参加学生が日本の大学院に進学する機会を提供することを目的としました。
一行は本学に10月5日夕方に到着したあと、10月6日午前に本学事務において学生証の受取などオリエンテーションを行いました。
■受入教員との面会、研究スケジュールの確認
10月6日の午後は各研究室の受入教員との面会を済ませ、滞在中に行う予定の実験についてディスカッションや指導を受けました。学生は多くの測定サンプルを持参しており、本学との共同研究への意気込みを感じました。
■金箔貼りを通じて日本文化を体験
週末の10月7日に2名の日本人学生とともに鉄道で金沢を訪問しました。日本文化を感じることができる、ひがし茶屋街で金箔の箔貼り体験を行いました。11名とも見事な仕上がりの作品を作ることができました。他に兼六園、金沢城公園および尾山神社を散歩したり、お菓子を試食したりと日本の食文化を積極的に知ろうとしていました。
■蒔絵体験を通じて日本文化を体験
祝日の10月9日に2名の日本人学生とともに、粟津温泉にあるゆのくにの森を訪問しました。ゆのくにの森では加賀地方の伝統工芸を体験することができます。山中漆器の蒔絵体験を実施しました。
■作成したサンプルの各種同定実験
滞在中、時間をフル活用して研究サンプルの評価実験を実施しました。11名の学生・研究者・教員はエネルギー関連材料やメタネーションといったカーボンニュートラルに関連する触媒材料を、各自の研究目的に沿って電子顕微鏡や光電子分光装置などで評価しました。北陸先端大には様々な先端装置が多数導入されており、これらの装置を活用して研究を進めました。協力いただいた関係者に御礼申し上げます。
■計算科学チュートリアルの実施
10月10日と11日には1.5日間で7名の希望者に対して計算科学のチュートリアルを実施しました。協力いただいた関係者に御礼申し上げます。
成果報告会の実施
10月12日午後には、得られたデータをまとめた成果報告会と意見交換会を行いました。11名の学生・研究者・教員が各10分ずつ発表を行い、その後質疑応答、今後の計画について本学教員・学生と有意義な議論ができました。学生は発表を終えて全員ほっとした表情でした。
日本科学未来館の訪問
10月13日は東京に北陸新幹線で移動し、日本が誇る先端科学技術をより広く深く知るために、日本科学未来館を訪問しました。本学からも教員が同行し、訪問のサポートおよび内容の説明を行いました。
一行は、10月14日に無事出国しました。フライトまでの時間は日本のお菓子やグッズをお土産として買い集めていました。本プログラムをサポートいただいたJSTの皆様に御礼申し上げます。