2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第013号 (Aコース)
核融合炉開発のためのトリチウム理工学
静岡大学からの報告
昨年度までのさくらオンラインプログラムから、今年度は対面でのさくらサイエンスが復活しました。2023年8月16日~22日まで武漢理工大学材料学院の学生(大学生2名、大学院生7名、教員1名)を招へいしました。静岡大学理学部と武漢理工大学材料学院とはコロナ禍の2020年8月に部局間協定を締結し、その後もさくらオンラインプログラムで継続的に交流を続けてきましたが、ついに対面での交流が再開となりました。
プログラム初日の8月16日まで台風7号の影響で新幹線が連日運休するというドキドキする状況でプログラムは始まりました。運良く初日は関西国際空港に到着し、近畿大学での特別講義と原子炉見学でしたので、大阪から静岡への移動もぎりぎり難を逃れることができました。
静岡大学では「核融合炉開発のためのトリチウム理工学」をテーマに、表面分析技術や核融合炉材料中の水素同位体挙動に関する講義をするとともに、学生自身が実際にプラズマ駆動透過実験、電子スピン共鳴測定、X線光電子分光測定、イオン照射実験などを積極的に本学TAと一緒に体験してもらいました。管理区域には一時立ち入りでの入域でしたが、退出するときには汚染検査なども体験してもらい、受講生からは「大学内で放射性物質を扱えるところがあるなんてビックリ!」「汚染検査まであって安全管理がしっかりしている」「分析装置がたくさん揃っていてとても興味深い」などの感想をいただきました。
プログラム期間中には静岡歴史ツアーを研究室学生の企画で開催し、浅間神社や駿府城 坤櫓 の見学を行い、日本の文化にも触れていただきました。招へい者みなさんとっても満足していただき、「また日本に来たい!」と言い残し、あっという間に7日間が過ぎてしまいました。今後はぜひ共同研究や留学生として来日をお待ちしています!